- 電子マネーと仮想通貨について知りたい!
- 地域通貨について知りたい人
- ブロックチェーンの新たな活用について知りたい人
今回読んだ本は、三菱総合研究所著書『知っておきたい電子マネーと仮想通貨』です。新書になります。
電子マネーと仮想通貨。似ているようで全く違うこの2つを丁寧に説明がされてます。第1章では電子マネー、第2章では仮想通貨、第3章では地域通貨。ここまでは現金に代わる支払い手段の紹介です。そして第4章は電子決済の今後。最後はブロックチェーンの解説と今後の活用について書かれてあります。
比較的簡易ですぐに読める量です。普段から電子マネーをよく使っているが、仮想通貨ってなんだろうと思われている人にちょうどいい内容だと思います。決して難しい専門用語も出てきません。最後のブロックチェーンの内容も深掘りした知識が必要というわけではありません。あくまで将来どうなっていくのかという方向性を示すものになっています。
書籍の見所をピックアップ
1. 電子マネー
今の世の中は仮想通貨に目が行きがちですが、電子マネーは着実に需要が増えていっているように感じます。私は普段から交通系のSuicaを使ってますが、残高はカードに記載されていて、認証はネットワーク経由だということを知りませんでした。「電子マネー」はサーバーと連携していて、現金と等価のものに変換したものということで分かりやすかったです。
メリットとデメリットも端的に言い表されてます。それもユーザー側だけでなく、発行者側のメリットとデメリットも分かります。「電子マネーはユーザー単価が高くなる傾向にある」というのは発行者側にとって大きなメリットとなっているはずです。
2. 仮想通貨
通貨が成立するためには3つの要素があり、「交換手段」「価値を測る」「価値の保存」とあり、ビットコインに圧倒的に足りないのが「価値を測る」手段がないということ。しかし価値はあるわけで、お金と交換できるというのが電子マネーと違うところです。そういった根本的な理解ができる内容となってます。
3. ブロックチェーンの未来
ブロックチェーンの特徴は、改ざんが難しいことと、オープン性です。これを満たす事業であれば、間違いなく参入してくるでしょう。ただ問題なのが、データ量であり、今後の課題となりそうです。膨大なデータをノードがどう管理していくのかを知りたいと思いました。