「ダマシに合わず大きなトレンドの動きを把握したい」そんなときに有効的なのが「練行足(練り足)」です。ロウソク足でダマされやすい値動きでも練行足であれば、チャートの大局を捉えやすくなります。
この記事ではそんな練行足が使えるFX業者を紹介。各社のツールでは練行足がどんな形式で表示されるのか、どのツールが使いやすいのかも合わせて解説していきます。MT4(メタトレーダー4)で練行足を使う方法も紹介するので、参考にしてみてください。
練行足(練り足)が使えるFX業者 一覧表
FX業者 | 通貨ペア | 取引単位 | 約定方式 | 業者の特徴 | 公式サイト |
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![]() | 69通貨ペア | 1000通貨 | NDD方式 | 約定拒否なし オリジナルインジが50種類以上 | ![]() |
![]() | 約100通貨ペア | 1万通貨 | DD方式 | 圧倒的な銘柄数 最大取引数量無制限 | ![]() |
![]() | 28通貨ペア | 1万通貨 | DD方式 | スリッページ発生ゼロ 100通貨取引対応 | ![]() |
![]() | 84通貨ペア | 1,000通貨 | DD方式 | MT4インジで練行足を表示 EAホステイィング無料 | ![]() |
![]() ThinkMarkets | 77通貨ペア(※) | 1,000通貨 | NDD方式(※) | 日本初「サブスクFX」 約120種類のテクニカル指標 | ![]() |
(※:取引コースにより対応通貨ペアが変動、NDD方式は1注文あたり10万通貨までの発注に適用。詳細はこちら)
練行足(練り足)は大局を捉えるのに有効!
練行足は最初に決めた値幅分を超えた場合に足を記録していく非時系列系のチャートタイプです。練行足で記録していく足は一定の長さで固定された足を使います。ローソク足のように実体の長さが変わったり、ヒゲがついたりすることはありません。
練行足は予め決めた値動きがあったときだけ足を記録していくので、値動きが決めた幅に満たない場合、何も記入されません。そして、反転するときの足は反対方向に2倍以上の値動きがあった場合です。
反転した値動きが2倍以下の場合も何も記入しないのが練行足の特徴です。最初に決めた値幅を基準に記録していくため、どれだけの値幅を設定するのかが重要なポイントになります。
あくまでも目安ですが、スキャルピングやデイトレードであれば20pips程度、スイングトレードであれば50pips程度が設定する値幅の基準になります。もちろん、これは個々のトレードスタイルや狙っている値幅に応じて異なるので、最適な値はご自身で調整して頂ければと思います。
練行足(練り足)の具体的な記入例
ここでは分かりやすく記録する値幅を1円と設定します。ドル円が106円から107円に上昇すれば、陽線を右上に記録。上昇幅が106円から106円50銭の場合は何も記録しません。ただし、上昇した50銭分は次の足の記録に加算されます。
106円⇒106円50銭⇒107円と上昇すれば、107円に上昇した段階で陽線を1本記録します。また、106円⇒108円と上昇した場合は陽線を2本記録します。あくまでも動いた値幅分を順次、記録していくのが練行足の特徴です。
反転する場合は設定した値幅(ここでは1円)の2倍の逆行する値動きがあった場合に記録します。つまり、106円⇒104円となった段階で1本の陰線を記録します。陰線がついた後に下落が続く場合は1円幅毎に陰線を記録していきます。
練行足を使ってトレンド転換を予測する場合、この反転時が1つのサインになります。練行足は2倍の反転する値動きがあった場合のみ記録されるため、シグナルが出るのは遅めですが、大きな流れを捉えやすくなります。

非時系列系とは、価格変動のみに注目した時間の概念がないインジケーターのことをいいます。練行足以外にも、ポイント&フィギュア、新値足、カギ足、RAI(時系列練行足)などがあります。非時系列系のインジケーターは事前に決めた値動きがあったときだけ記録していくため、相場全体の大きな流れが読みやすくなります。上昇トレンドや下降トレンドの転換点を見極めるのにも有効です。ただし、値幅の小さいレンジ相場やもみ合いの相場では上手く機能しないので注意が必要です。
練行足(練り足)が使えるFX業者の特徴は?
次は、練行足が使えるFX会社を詳しく解説します。国内業者のチャートツールで練行足が使えるFX会社はかなり少なく、ほとんどの業者では練行足を表示できません。
その中でも、練行足が使える業者をまとめてみました。各社ともに特徴的なサービスを提供しているので、自分のトレードスタイルに最適なFX会社を見つける参考にしてみてください。
OANDA証券
練行足を使うならOANDA証券は要チェック。OANDA証券は1996年にカナダで創業、世界各国に拠点を持つFX会社です。スプレッド・取引ツール・最新のマーケット情報などクオリティの高いサービスを提供しており、無料のMT4インジや各種ツールも充実しています。
OANDA証券の無料コンテンツの中でも、MT4(メタトレーダー4)で練行足が表示できる「Renko indicator」が便利です。練行足は英語表記では「Renko Chart」といい、OANDA証券でも「Renko indicator」として配布されています。
Renko indicatorはローソク足の上に重ねて表示できるタイプの練行足です。設定方法は通常の練行足と同じで、1ブロックのpipsを設定、何pipsの逆行で反転とするかを決めればローソク足の上にオーバーレイで表示してくれます。
同じ色が続くようであればトレンドが継続、色が頻繁に入れ替わるなら方向感のない相場と分かります。ローソク足の上に重ねて表示できる練行足はかなり貴重ですね。練行足だけでなく、通常のローソク足も同時に確認したいという方は要チェック。
IG証券
IG証券は1974年、イギリスで創業した金融プロバイダーです。全世界195,000人以上のトレーダーがIG証券を利用しており、日本を含めた13ヵ国に拠点を構えています。
そんなIG証券の取引ツール「ProRealTime(プロリアルタイム)チャート」で練行足を表示させることが可能。プロリアルタイムは他社のチャートツールと比べてもかなりの高機能です。練行足が表示できることはもちろん、ティックチャートも表示可能。
豊富なインジケーターと描画ツール、インジケーターのプログラミングや自動売買機能まで搭載。これ1つでトレードに関することはほぼすべてできるといっても過言ではありません。
ただし、1点注意したいのが月額4,000円の利用料がかかるという点です。月に4回以上取引すれば無料になるので、その点だけは注意しましょう。
IG証券はFXで約100種類の通貨ペアに対応、日経225やNYダウなどの株価指数、金銀・原油などのCFD銘柄を含めれば約17,000以上の銘柄の取引が可能。
1回当りの取引数量は無制限、大口取引でもかなり狭いスプレッドを提供しているのも大きな魅力のFX会社です。
マネーパートナーズ
マネーパートナーズは約定力の高さや高性能なツールが魅力のFX業者。親会社のマネーパートナーズグループは東証プライム市場上場企業で、安心して資金を預けられる経営基盤があります。
そんなマネーパートナーズの取引ツール「HyperSpeed NEXT」で練行足が表示可能。HyperSpeed NEXTは26種類のテクニカル指標とオリジナルのストラテジが構築できる自動売買機能を標準搭載した高機能ツールです。
HyperSpeed NEXTの取引画面上部チャートタイプを選択する箇所から「練行足」を選択すればチャート画面に表示されます。HyperSpeed NEXTの練行足は視覚的に見やすくトレンドの転換も一目瞭然。
マネーパートナーズの魅力は高機能なツールだけではありません。最大の特徴は「スリッページ発生ゼロの約定力にこだわっている」という点。
FXのトレードをしていて注文価格と約定価格が違う、約定しないという経験をしたことがある人も多いかと思いますが、マネーパートナーズであれば、スリッページや約定拒否の心配はありません。
マネーパートナーズの約定力は第三者機関にも認められており、その約定力は折り紙付き。練行足を使って安定してトレードしたいという方はマネパが要チェック。
FOREX.com(フォレックス・ドットコム)
FOREX.com(フォレックス・ドットコム)では16種類のインジケーターと9種類のEAが無料提供されており、その中に「FOREX.com Renko」が含まれています。これらのインジケーターとEAは、FOREX.comの公式サイトから無料でダウンロード可能。MT4へのインストールが完了すればナビゲーターウィンドウのインディケータ内に「FOREX.com Renko」が表示されます。
無料で使えるインジケーターとEAの中には、アラームマネージャーやミニターミナル、複数の機能を備えたティックチャートトレーダーといった便利ツールもあります。FOREX.comでMT4を利用される際はぜひ活用してみてくださいね。
FOREX.comは世界各国でサービスを展開するグローバルな会社。MT4の提供、オリジナルツールの提供、分かりやすいセミナー動画の配信なども魅力です。条件を満たせば無料で使えるEAホスティングサービスも要チェック。
練行足はMT4(メタトレーダー4)・MT5(メタトレーダー5)でも使える!
世界中のFXトレーダー御用達のチャートツール「MT4(メタトレーダー4)」でもインジケーターを導入すれば練行足を表示されることが可能です。ただし、デフォルトで搭載されているわけでないのでその点はご留意を。
練行足のMT4インジケーターであれば、OANDAの「Renko indicator」が便利です。OANDA証券には練行足以外にも建玉比率、売買比率が分かるオープンブックや三尊、逆三尊などのチャートパターンを自動判別して通知してくれるオートチャーティストなど便利ツールが無料配布されています。
さらに、OANDA証券では最新の「MT5(メタトレーダー5)」の本番口座にも対応しており、練行足のMT5インジケーターをダウンロードすればMT5でも練行足が表示可能です。MT4とMT5が使える業者は別記事にて詳しくまとめているので、気になる方はそちらもチェックしてみてくださいね。