この記事では国内FX会社の中でも数少ないAPIサービスを提供しているサクソバンク証券を徹底特集。サクソバンク証券のAPIの種類や概要を詳しく解説しています。サクソバンク証券のAPIを利用すれば価格配信や注文約定、口座情報の取得を自由にカスタマイズ可能です。FXの自動売買やシストレ、さや取り(アービトラージ)をされる方はサクソバンク証券のAPIにぜひご注目ください。
サクソバンク証券とは
サクソバンク証券はデンマークに本社を持つサクソバンク(Saxo BankA/S)の日本法人。サクソバンクは日本を始めとした世界各国で外国為替、株式、CFD取引を提供しているグローバルな金融プロバイダーです。
世界中の主要銀行および取引所から豊富な流動性を確保し安定した約定力と約定スピードを提供しています。その日本法人であるサクソバンク証券は150種類以上の通貨ペアを取扱い、外国株式約12,000銘柄にも対応し、CFDを利用すれば米現物株の空売りも可能です。
FXは月曜の朝3時から取引ができるのもポイント。FX中上級者向けの業者としてプロ投資家や専業トレーダーから信頼を得ているのがサクソバンク証券です。
サクソバンク証券のAPIについて
サクソバンク証券では、法人と個人投資家向けにオープンAPIを公開しています。サクソバンク証券のAPIを使えば既存のシステムやアプリケーションとサクソバンク証券の取引システムを繋げることが可能。世界中のカバー先から出された価格配信を取得したり、自作したプラットフォームから発注約定ができるようになります。
オープンAPIは気配値や注文約定だけでなく建玉やレバレッジなどの口座情報も取得可能。さらに、サクソバンク証券ではFIX APIも公開しており機関投資家やプロトレーダー向けの超高速価格配信といった環境が構築できます。日本語のサポートにも対応しているのも注目ポイントです。
サクソバンク証券のAPIは2種類!
FIX API
サクソバンク証券のFIX APIではサクソバンク証券の価格提供元(下記に一部掲載)から直接気配値を取得し、超高速取引を可能にします。FIX APIを利用すれば約定スピードの向上、インターフェイスのカスタマイズ、ソフトウェアの開発などが可能です。複数口座や異なる銘柄も一括管理できるので資金効率を高めることができます。
サクソバンク証券のFIX APIには2種類のコースがあります。カバー先業者に直接接続する「FIX API Prime」とサクソバンクが流動性を提供する「FIX API Direct」の2つです。それぞれにサーバー拠点や初回入金額、手数料が異なるので注意しましょう。
FIX API(FIX API Prime)の取引条件
特徴 | カバー先業者への直接接続による大口・高速取引 |
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利用条件 | 1.サクソ口座お持ちの方 2.API契約書の内容に同意いただける方 3.プログラムを設計、実装できる専門知識をお持ちの方 |
料金 | 初回入金:2,500万円 手数料:取引数量×0.002%(※) |
取扱商品 | FX |
プライス提供元 | 銀行・ノンバンク約20行 |
利用可能なサーバー | NY4、LD4、TY3 |
VPS | あり |
仕様書 | 日本語版、英語版 |
日本語サポート | API契約書締結、技術サポート |
※1万通貨あたり片道約20円、最低月間合計手数料:100万円
FIX Direct(FIX API Direct)の取引条件
特徴 | サクソバンクが流動性を提供。プロ向け高速取引のエントリープラン |
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利用条件 | 1.サクソ口座お持ちの方 2.API契約書の内容に同意いただける方 3.プログラムを設計、実装できる専門知識をお持ちの方 |
料金 | 初回入金:1,000万円 手数料:取引数量×0.002%(※) |
取扱商品 | FX |
プライス提供元 | サクソバンク |
利用可能なサーバー | LD4 |
VPS | あり |
仕様書 | 日本語版、英語版 |
日本語サポート | API契約書締結、技術サポート |
※1万通貨あたり片道約20円
Open API
Open APIではサクソバンクAPIを利用して自分の取引ツールや自動売買プログラムを使って取引ができます。自分で構築した取引環境とサクソバンクの取引システムを繋げることで、サクソバンクからプライス提供を受けて注文約定が可能になります。FXだけでなく株価指数CFDも取扱いしているので、株価指数も取引される方はOpen APIがおすすめ。
Open APIの取引条件
特徴 | サクソバンクAPIを使用した取引サービス |
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利用条件 | 1.サクソ口座お持ちの方 2.API契約書の内容に同意いただける方 |
料金 | 初回入金:200万円 手数料:取引数量×0.002%(※) |
取扱商品 | FX、株価指数CFD |
プライス提供元 | サクソバンク |
利用可能なサーバー | なし |
VPS | なし |
仕様書 | 日本語版、英語版 |
日本語サポート | API契約書締結 |
※1万通貨あたり片道約20円、最低月間合計手数料:10万円
サクソバンク証券のインターバンク直結DMAサービス
一般的にFX会社の約定システムにはDD方式とNDD方式の2種類があります。このうちNDDとは「Non dealing Desk」の略でトレーダーの注文を直接カバー先に流す約定システムです。間に入っているFX会社はトレーダーの注文に対してカバーポジションを持たずそのままLP(リクイディティプロバイダー)やカバー先に流します。
複数のカバー先を持っているFX会社はトレーダーの注文に対して一番有利なレートを提示したカバー先のレートで注文を約定させます。これが一般的なNDD方式ですが、サクソバンクのDMAサービスはインターバンク直結のNDD方式になります。レート配信元はBarclaysやBNP ParibasなどTier1の流動性を提供している銀行やノンバンクです。
世界の主要銀行及びECNを含めた30以上の提供会社に注文を回送し、ベストプライスでの約定を可能にします。インターバンクに直結しているのでタイムラグの無い超高速取引が可能、スプレッドも驚くほど狭いのが特徴です。
また、サクソバンクのインターバンク市場は「TY3」「LD4」「NY4」の3つのネットワーク・アクセスポイントを利用可能。BeeksやUltra FXなど各種VPSも併用することができます。
NDD方式の国内FX業者特集!DD方式との違いやDMA・ECN方式も徹底解説!
サクソバンク証券のDMA流動性提供会社
下記にサクソバンク証券のDMA流動性提供会社の一例を掲載しているのでご確認ください。
サクソバンク証券API取引概要
商品名 | サクソAPI |
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取引方法 | メタトレーダーまたはカスタムメイド |
取引通貨 | 170通貨 |
取引単位 | 1lot=100,000通貨 |
最小取引単位 | 1,000通貨 |
最大取引通貨 | GBP/JPY:10,000,000通貨 EUR/USD、EUR/JPY:20,000,000通貨 USD/JPY、 EUR/GBP:25,000,00通貨 |
最大建玉数 | 制限なし |
レバレッジ | 個人:全通貨25倍 法人:通貨ペア毎に設定 USD/JPY40倍 EUR/USD66倍 |
取引時間 | 月曜日午前6時から土曜日午前6時 (米国夏時間) 月曜日午前7時から土曜日午前7時 (米国冬時間) |
注文方法 | 成行、指値、逆指値、OCO、IFD、IFO、トレールストップ |
EA | すべてのEAが利用可能 |
スワップポイント | ロールオーバーしたポジションに対し、午前7時(米国夏時間の場合は午前6時)に確定損益として計上。 |
ロスカット | 個人・法人ともに証拠金精算割合(%※)が100%以上となった場合 |
※証拠金清算割合(%)=必要証拠金÷証拠金清算価値 (=有効証拠金)
FXのAPIで自動売買やシストレをするならサクソバンク証券!
ここまでサクソバンク証券のAPIを解説してきましたが、いかがでしょうか。サクソバンク証券のAPIは機関投資家やプロトレーダー向けのサービスです。トレード環境が不利な個人投資家でも機関投資家と同じレベルの取引環境が構築可能。利用するハードルは高いですが、それだけの価値があるサービスです。利用するにはサクソバンク証券に個別で問い合わせる必要があります。気になる方はこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。