- ブロックチェーン・分散台帳について知りたい人
- ブロックチェーンを体験してみたい人
- オープンソースのブロックチェーンHyperledger Fabricを試してみたい人
今回読んだ本は、セコム株式会社の佐藤雅史氏、長谷川佳祐氏、
NEC(日本電気株式会社)の佐古和恵氏、並木悠太氏、梶ケ谷圭祐氏、
ジョージタウン大学の松尾真一郎氏の合同著書『ブロックチェーン技術の教科書』です。
教科書ということなので、基本的なことも書いてありますが、中級者や上級者でも十分に楽しめる内容となっています。レベルは若干高めです。特にブロックチェーンを扱うエンジニアの方たちが読むとさらに理解スピードが上がります。
ブロックチェーンそのものの理解も上がりますが、ブロックチェーン技術を使った今後のサービスについても知ることができます。また、ブロックチェーン以外の技術についても知るきっかけとなるでしょう。
本の前半はビットコインとブロックチェーンのことですが、後半からイーサリアムとHyperledger Fabricを紹介し、実例を掲載してます。実際に使うことでブロックチェーンを理解できそうです。ただかなりハードルは高めです。上級者向けです。プログラムを多少できないと苦労するでしょう。
書籍の見所をピックアップ
実際にブロックチェーンを使ってみることができる
この本のメインはブロックチェーンを体感することです。ただなかなか難しい。思い通りに何でもできるというわけではありませんが、本の通りにマネをすることで、新しいアイデアが生まれたりすることもあると思います。
環境開発のやり方は参考になります。ただ簡単ではないです。Ubuntuを理解してないといけません。SolidityというJavaScriptに似た言語も知っていないと苦しいです。
Hyperledger Fabricとは、分散台帳プラットフォームのこと。その実行環境を構築する方法から載ってはありますが、こういったことに慣れていないと大変だと思います。その後Solidityで書かれたコード集が並びますので、既にSolidityで開発されている方にとっては役立つことでしょう。
スマートコントラクトも実装します。解説したものはファイルとしてC&R研究所のホームページ(http://www.c-r.com/book/detail/1222)からダウンロードすることができます。(ユーザー名とパスワードは本書に書かれてあります)
後半のレベルが高いのですが、いろいろ調べながら自分でやることも不可能ではありません。何かきっかけとなればと思います。