- ビットコインとブロックチェーンを入門、初級のレベルから抜け出したい人
- 仮想通貨と電子マネーの違いを明確にしたい人
- ブロックチェーンを使って将来どうなっていくのか知りたい人
今回読んだ本は、岡田仁志氏著書『決定版 ビットコイン&ブロックチェーン』です。
ビットコインやブロックチェーンについてある程度は知っているというレベルであれば十分読んで楽しめる内容となっています。基本となることはサラッと解説するぐらいで、さらに一歩進んだ内容となっています。ただ深掘りした専門的なことはでてきません。決して難しい内容ではないです。イラストも挟んで理解しやすいようになってます。
著者の岡田仁志氏は過去に『仮想通貨―技術・法律・制度』そして『電子マネーがわかる』という本も出版されてます。よって電子マネーにも詳しく、実際に仮想通貨との違いを明確に記した本と言えます。
書籍の見所をピックアップ
1. ビットコインの仕組みを分かりやすく解説
ビットコインを6つのステップに分けて、そこでどのようなことが行われているのか、ビットコインを人から人へ送る場合を例に解説。特に採掘の例えとして、料理の鍋に煮立てて表現した説明は非常に分かりやすかったです。1つ前のブロックからの情報を出汁の素と表現し、ノンスをスパイスと表現してます。
採掘という作業は、鍋にかけたお湯に、その1としてトランザクションの束を流し込んで、その2として前のブロックの出汁の素を加えて、その3としてスパイスの量を変えながら何度も試していくうちに、ある量のスパイスをぱたりと当てた瞬間に、スープが固まって煮凝りになるというようなレシピで説明できます。
そしてここで同時にマイニングをやる理由と、ハッシュ関数の特性を理解すれば、忘れない知識として定着するはずです。大事なところだと思うので、いまいち頭に入っていなかったという方にぜひ読んでほしいと思います。
2. 電子マネーの良さ
最近では交通系ICカードが一般的になってきました。通勤・通学で使っている人も多いのでは。そしてスーパーやコンビニではデビットカードが普及しだしてますし、日本でも徐々に電子マネーが一般的になりつつあります。そんな中で去年から仮想通貨の認知度が一気に上がりました。仮想通貨が使えるお店が限定的ではあるものの、今後は増えていくことは間違いありません。この2つの電子マネー系と仮想通貨系、将来どうなっていくのか比較してあり、分かりやすいです。
3. ブロックチェーンエコノミー時代
今後ブロックチェーンを使ったどのようなサービスが出てくるのか、もう既に開発されてて出ているのかもしれませんが、これからの未来像が描かれてます。ブロックチェーンを許可型と自由参加型、そして市場型と非市場型に分類。パブリック、コンソーシアム、プライベートとそれらの違いを明確に知るいい本だと思いました。
今まさにどういうことが行われて、今後どうなっていくのかを難しい専門用語抜きに理解できた本でした。この本をステップにして更に深掘りしていきたいです。