『徹底理解ブロックチェーン ゼロから着実にわかる次世代技術の原則』
- ブロックチェーンについてしっかり理解したい人
- 分かりやすい例えでイメージしたい人
- ブロックチェーンの制限とは何か
今回読んだ本は、Daniel Drescher(ダニエル・ドレシャー)氏著書『徹底理解ブロックチェーン ゼロから着実にわかる次世代技術の原則』です。
ブロックチェーンについて一から徹底的に知りたいという人なら読んで損はありません。ちょっとレベルは高めで、イラストも少なく、大学で読む専門書に近いと思います。なのでブロックチェーンについて全く知らない状態で読むと結構苦労すると思います。ちょっと専門用語もでてきます。そういうのが苦手という方は、イラストが多くある本も今はたくさん出版されているので、そちらを読んだ方がいいでしょう。仮想通貨に興味があれば楽しみながら読むことができます。
具体的には、トランザクション、ハッシュ値、暗号化、データ構造、P2P(Peer-to-Peer)システム、分散システム、システムの完全性、分散コンセンサス、それぞれを解説されてます。専門的な用語が出てきますが、数学のような複雑な難しさはありません。当然数式も出てきません。この本は各章の最初に比喩(メタファー)ということで、現実の世界にある状況に例えた表現で解説されます。そうすることでイメージしながら分かりやすく理解できます。著者の独特な表現を楽しむことができるのもこの本の特徴です。
それぞれの25のステップ
- レイヤと機能面/非機能面について考える
- 全体像を把握する
- 可能性を認識する
- 問題の核心を明らかにする
- 用語の定義を明確にする
- 所有権の性質を理解する
- 二重支払い問題とは
- ブロックチェーンの設計を考える
- 所有権の文書化
- データのハッシュ化
- ハッシュ化の使用パターン
- ユーザーアカウントの識別と保護
- トランザクションの承認
- トランザクション格納の仕組み
- データの追加と変更の仕組み
- 追加専用のデータストアにする
- データストア分散の仕組み
- トランザクションの検証と追加
- トランザクション履歴の選択
- 完全性の代価
- すべてのピースをつなぎ合わせる
- 制限を明らかにする
- ブロックチェーンを見直す
- ブロックチェーンを利用する
- 本書のまとめ、そしてその先の向こうへ