この記事では、決済関連の注目グロース銘柄であるアップスタートを徹底特集。アップスタートの概要、決算情報、今後の見通しまで解説しています。
アップスタートの現物、CFD取引に対応している国内の証券会社も解説しているので、銘柄選び、証券会社選びの参考としてご活用ください。
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IG証券の株式CFD取引では最大5倍のレバレッジをかけることが可能。現物取引の約5分の1の資金から投資ができるため、資金効率が飛躍的に高まります。
アップスタートのような値動きが大きいハイテクグロース銘柄はリスクもありますが、短期間で大きく利益を狙うチャンスもある銘柄です。
取扱銘柄は株式で12,000銘柄以上に対応。アップスタートはもちろん、スノーフレイクやクラウドストライクなどほぼすべての米国株がIG証券の口座だけで取引できます。
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Upstart(アップスタート)とは
アップスタートは、人工知能(AI)を使って融資の審査をするプラットフォームを運営している企業です。実際の融資はパートナーである銀行が実施します。
対象は個人の無担保ローンで、上限5万ドルの小口融資です。借り手は、学資、結婚、開業資金など短期のライフイベントに関わる資金の調達を目的としたものが多くなっています。
個人が融資を受ける際には、返済に対してどれくらいの信用力があるかが非常に重要になります。現在の代表的な信用スコアに「FICO(フィコ)スコア」というのがあります。
FICOは大手金融機関の90%が参照にしているものですが、歴史としては30年以上前に作られた古いものです。
創業者で現CEOであるDave Girouard(デイブ・ジロウアード)は、30年以上も前の信用スコアが現代の人達の信用判定にマッチングしてるのかと言う点に目を付けました。
AIを駆使した新しい信用スコアによって、過去のではなく未来の信用力を測り、その人の将来収益の一部を手数料をとしていただくという仕組みです。
過去の実績がまだない若者や、従来の審査では通らなかった人達が融資を受けられると評判になり急成長しています。そして、2020年12月16日にNASDAQへ株式を上場させています。
アップスタートの会社概要
企業名 | Upstart Holdings Inc |
---|---|
本社所在地 | 2950 S. Delaware Street Suite 300 San Mateo, CA 94403 USA |
設立年月日 | 2012年 |
代表者 | Mr. Dave Girouard |
業種 | 金融 (Financials) |
上場日 | 2020年12月16日 |
市場 | NASDAQ |
ティッカー | UPST |
従業員数 | 554人 |
アップスタートの3つの強み
AIを駆使したローン審査
アップスタートはクラウドベースのAIを駆使した自動審査を行っています。そのデータはかなり膨大なもので、今後もどんどんデータが蓄積されアップデートし続けるため、与信判断の精度はますます上がっていきます。
アップスタートのAIは、将来的に高収入になるのが予想される人を判定するように作られています。そのため、実際に貸し倒れなどの損失リスクが従来より75%も低下しています。
アップスタートのローンは貸付金額1000~50000ドルの小口、貸付金利も年率6.5~35.99%と比較的低金利に設定されています。
ローンの借り手が増え、ローン残高が増えれば増える程手数料が入ってくる収益モデルなので、融資を受けられる人数が増えるのは利点です。これにより、従来のシステムを使うよりも借り手が27%増えました。
貸付は銀行経由のため損失リスクを直接負わない
アップスタートはあくまで借り手の審査を行うだけで、その後の融資の実施は全てパートナーである銀行または機関投資家が行います。
アップスタートで審査を行った借り手を、パートナーである銀行等に紹介する仲介業になります。貸し倒れなどの損失リスクを直接負うことはないというのは、アップスタートの大きな強みです。
収益源は大きく3つあります。アップスタートの独自のアプリを通して集客した顧客を銀行に紹介する際の紹介料、プラットフォーム使用料、ローン保有者へのサービス料の3本です。
ローン元本の数パーセントが手数料となるため、ローン元本が増えれば増えるほど収益も大きくなります。
経営陣の多くがグーグルなど大手IT企業出身である
アップスタートの経営陣は、そのほとんどが大手IT企業で活躍していたメンバーです。
CEOのジロウアード氏は、アップルでプロダクトマネージャーとして入社し、グーグルへ転職してからはエンタープライズ部門の幹部で「グーグルクラウド」のチームを作った一人として有名です。
グーグルで、共同創業者であるアンナ・カンセルマンと出会っています。カンセルマン氏は人事及び業務のチームリーダーです。彼女もグーグルの幹部で、Gmailのユーザーを1.5億人から4.5億人まで増やした実績があります。
もう一人の共同創業者ポール・グーは、データサイエンスのチームリーダーでAIのアルゴリズム取引戦略を構築しています。他にもペイパル出身のアリソン氏、CFOのサンジャイ氏は元グーグルの広告財務担当副社長でした。
このように、大手IT企業から優秀な頭脳が集まっている集団であることも、アップスタートの大きな強みになります。
アップスタートの業績
2023年8月8日に発表された2023年度第2四半期の決算は売上高が約1億3,600万ドル(前年同期比40%減)と前四半期に続き減収となりました。
目を見張るほどの成長を続けていたこれまでの決算と打って変わって大幅な減収を3四半期連続で計上。アップスタートには厳しい決算が続いています。
銀行パートナーによる融資実行額は総額約12億ドルで前年同期比64%減。一方、営業損益は3,330万ドルと前年同期とほぼ同じ損失を出しています。米国での急速な金利上昇が逆風になっている状況です。
米国のインフレは鈍化傾向にはありますが、雇用は強く消費者物価指数も依然、高い水準が続いています。FRBは2023年を通して政策金利の段階的な利上げを見込んでいます。
金利上昇にいつ歯止めがかかるか。アップスタートにとってはかなり厳しい状況が続いていますが、次回の決算もチェックしながら今後の動向を見守りたいですね。
アップスタートの株価と分析
アップスタートは、2020年12月16日にNASDAQに株式上場しました。
初値26ドルで始まった株価は、最高値で389ドルを記録。1年も経たずテンバガー銘柄の仲間入りを果たしており、2021年のIPO銘柄の中では特に成績の良い銘柄の一つでした。
もっとも、2022年から米国の金利上昇、金融引き締めからアップスタートのような金融系企業には逆風となっています。
株価は上場当時の初値以下まで戻っています。2023年は厳しい1年となりそうですが、その先での成長を見据えていきたい銘柄ですね。
アップスタートの今後の見通し、展望
アップスタートは現状の既存顧客に加えて、さらに広いシェアを求め自動車ローンマーケットに本格参入を目指しています。米国は自動車大国です。
自動車ローンのシェアは個人ローンの6倍はあるため、上手くこのマーケットに食い込むことができれば今後の展望も大きく開けてくるでしょう。
また、IPO当時に問題となっていたメインパートナー銀行の依存体制(以前まではクロスリバーバンク銀行1行で全体収益の60%を占めていた)も徐々に解消されつつあります。
現状ではまだまだ問題点も多い企業ではありますが、古い信用スコアからの切り替え需要の大きさと、これからのフィンテック事業の発展を考えると今後も注目されていく企業なのは間違いないでしょう。
アップスタートの現物株式・CFD取引対応の業者は?
アップスタートはNASDAQ市場に上場している米国企業です。
国内の証券会社では、DMM 株、楽天証券、SBI証券、マネックス証券などがアップスタートの現物株式に対応しています。
米国株式のCFD取引(差金決済取引)に対応した証券会社であれば、IG証券にてアップスタートの取り扱いがあります。
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アップスタートはもちろん、決済関連であればペイパル、ブロック(旧スクエア)、アファーム、マルケタなどメジャーどころから注目のグロース銘柄まで多彩な取り扱いがあります。
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