この記事ではハンドメイドのECサイトで注目されているEtsy(エッツィ)について徹底特集しています。米国でYouTubeに次いでオンラインで稼げるプラットフォームとなっているのがエッツィです。
ここではエッツィの株価や決算情報、今後の見通しまで詳しく解説しているのでエッツィに投資をお考えの方はぜひ参考にしてみてください!
Etsy(エッツィ)とは
エッツィは、オンライン上でハンドメイド作品を売ったり買ったりするハンドメイド専門のECサイトを運営する企業です。
手作りの家庭用品、アクセサリー、クラフト用品が売り上げの大半を占めています。2020年の新型コロナ感染症の巣ごもり需要とマスク特需で売上高が急速に拡大し、株価も2020年の1年間で約4倍になり市場から注目されました。
エッツィの特徴として、クリエイター志向の高い売り手から好まれるプラットフォームであることがあげられます。
徹底して売り手をサポートすることで他社を寄せ付けない独自性をキープし、米国内でYouTubeに次いで2番目に稼げるプラットフォームになっています。Amazonも2015年にハンドメイド専門部門を開設していますが、エッツィを脅かすには至っていません。
質を追求し競合他社と差別化
エッツィはハイクオリティなハンドメイドグッズが多く出品されています。エッツィでしか手に入らない一点ものなど薄利多売の大手との差別化を図り、今や世界最大のハンドメイドマーケットプレイスになっています。
エッツィを創業したロブ・カリンは米国のブルックリンでハンドメイドで木製ケースのパソコンを作っていました。
カリンがエッツィを作ったのは自分のようなクリエイターのためでしたが、同時に工場での大量生産や機械的な流通システムに反したもっと人との関係性を重視した仕組みを設計したいという思いからでした。
個々が互いにサポートし合い、励まし合う「より人間的なビジネスのあり方」がエッツィの理念です。
現CEOのジョシュ・シルバーマンの元、優良企業認証制度において倫理的企業としても高い評価を得ています。従業員の報酬や待遇も非常に良い会社です。そして、2015年4月にNASDAQへ上場を果たしました。
エッツィの会社概要
企業名 | Etsy.Inc |
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本社所在地 | 117 Adams Street Brooklyn, NY 11201 USA |
設立年月日 | 2006年2月 |
代表者 | Mr.Joshua Silbverman |
業種 | IT・通信(IT&communications) |
上場日 | 2015年4月 |
市場 | NASDAQ |
ティッカー | ETSY |
従業員数 | 1414人 |
Etsy(エッツィ)の3つの強み
出品料を1点毎に取る仕組み
エッツィは出店料は無料ですが出品料が1点毎に0.2ドル発生します。これは業界では珍しくこれによって出品数は減少しますが、その分1点1点のクオリティーが上がる仕組みです。
この仕組みによって、エッツィの他社にない一番の強みである「個性が光る特別な商品であふれる空間」が創造されています。
エッツィはここ数年、ユーザー同士の利便性と関係性を深め、まるで実店舗で買い物をしているかのように感じられる取り組みを続けてきました。
その甲斐あって、足元でユーザー数の着実な増加と、「習慣的購入者」=リピーターの拡大が続いています。
マーケットプレイスの売上を伸ばす2つの工夫
「送料無料」サービスを徹底
2019年7月、エッツィは「送料無料」をサービスの基本とする方針を発表しました。
当然売り手側からは猛烈な反対を受けましたが、実際は「送料無料のほうが買い手の信頼を勝ち取りやすく売れやすいというデータがある」と強行しました。
そして、35ドル以上の購入で送料無料を提供できるツールを売り手に提供し、適用された場合には検索結果上位に表示されるよう優遇しました。
広告サービス「Etsy Ads」
2019年8月、エッツィ上でのプロモーションに加えて「Google‐shipping」上での販促連携も行えるサービスを展開しました。
これによって、売り手は売上を拡大することができ、売り手の離脱率も低下するというダブルメリットになっています。
そしてもう一つ、「オフサイト広告」と呼ばれる広告商品を用意しました。これはエッツィ側が事前にかかるコストを負担してGoogleやFacebook、InstagramなどのSNSに投稿し、買い手が実際に購入を行った時にのみ広告費を支払うというスタイルです。
どちらも売り手とのwin‐winの効果をもたらす画期的な工夫ですが、プラットフォーム内での浸透率がまだそんなに高くない分、今後のさらなる成長に繋がると言えるでしょう。
海外市場の拡大
米国内では最大級のハンドメイド専門ECサイトであるエッツィですが、ここ数年、海外での売上も急速に伸びています。
特に、海外の重点地域と定めているのがイギリス、ドイツ、カナダ、オーストラリア、フランスです。米国から商品を送る越境スタイルではなく、各国で自国のサービスとして展開するスタイルを取っています。
またこの数年中国でも急拡大しています。中国のEコマース市場は欧米に比べてかなり進んでいるので、一度火が付くと爆発力があります。日本でも2016年頃から徐々に知名度があがり、利用者数が伸びてきていますが、まだまだ伸びしろがありそうです。
Etsy(エッツィ)の業績
エッツィはハイテクグロース銘柄の中でも比較的安定した業績を上げています。
その理由の一つに、バイヤーの定着とその購入頻度が高いという点があります。
エッツィのパーソナライズされた機能「バイヤー オンボーディング」では、バイヤーの購買意欲をさらに上げる創意工夫がされており、この機能によってリピーターが増え購入頻度が上がっています。
また、エッツィはDepopとElo7の2社を買収しています。これにより、より広く多様なバイヤーが増えたことも安定した売上に繋がっています。
2020年はいわゆる「マスク特需」で売上高もすさまじい伸びを記録し、前年比2.1倍になりました。特に、2020年の4~6月期には、マスクの売上だけでGMSの14%を占めました。
もっとも、マスク特需が落ち着いた後も売り手が拡大し、従来のメインカテゴリーの売上が順調に伸びています。エッツィの他社と差別化されたサービスで今後も安定した業績を残していくことが期待されます。
Etsy(エッツィ)の今後の見通し、展望
2019年8月、エッツィは楽器マーケットプレイス「Reverb(リバーブ)」を買収しました。
リバーブはハンドメイドではないですが、ビンテージ品など「限定品」に特化したマーケットプレイスという意味ではエッツィの特徴に相通じるものがあると思われます。楽器なので単価は高いものの、マニアからの絶大な支持を受け、大きく売り上げに貢献しています。
このように、エッツィのマーケットプレイス事業の本質は「供給が限られている限定品」という独自性にあります。時間がかかっても徹底して「質」にこだわることで、売り手と買い手の満足度を上げ離脱率の低いコミュニティーを維持しています。
ITであっても売り手と買い手を人と人との繋がりととらえています。「ハンドメイド」という言葉どおり人の手の「ぬくもり」を感じる会社です。これこそがこの会社の最も大きな価値であり、この理念を貫き通した先に待つ成長は長期的で予想を超えるものになるかもしれせん。
以下では、エッツィのCFD取引および現物取引に対応した国内証券会社を比較表でまとめています。エッツィへ投資をお考えの方は業者選びにご活用ください。
エッツィ株の現物/CFD取引対応業者一覧表
業者名 | 取引手数料 | 銘柄数 | 特徴 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
IG証券 | 2.2セント/株 | 約17,000種類 | 収益ベースでCFD世界No.1(※) 取扱銘柄数でも国内トップクラス |
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
エッツィの現物株式に投資をお考えの方はDMM 株にご注目ください。
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エッツィのようなグロース株は配当狙いではなく今後の株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)狙いの銘柄です。
DMM 株は円貨決済のみ対応しており、配当にも為替手数料がかかりますが、エッツィのような銘柄では問題ありません。
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