HES:ヘスの決算、今後の見通し、株の買い方まで解説!

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HES:ヘスの決算、今後の見通し、株の買い方まで解説!

この記事では米国株の石油関連で注目のHESS(ヘス)について徹底解説しています!

ヘスの事業内容、強み、決算情報、株の買い方まで分かりやすく解説しているので、石油関連の米国株に投資を検討されている方はぜひご一読ください。

HESS(ヘス)とは

HESS(ヘス)とは

ヘスは、米国の独立系総合エネルギー企業です。エクソンやシェブロンといった大手メジャー企業に比べると中堅規模ではありますが、特徴的な事業展開をしている注目の石油関連企業です。

主に2つのセグメントで事業を展開しており、メインの探鉱・生産(E&P)セグメントは、原油や天然ガスの探鉱・開発・生産・購入・販売を行っています。

もう一つのミッドストリームと呼ばれるセグメントでは、資源の収集、処理と分別、輸送、ターミナルでの処理や積み込みなどを有料で提供しています。

米国の主な探鉱・生産地は、ノースダコタ州のバッケン油田、メキシコ湾、そして今注目されているのが南米のガイアナ沖油田です。米国外では、ロシア、ノルウェー、英国、デンマーク、赤道ギニア、リビア、アルジェリア、東南アジアなどがあります。

ヘスの前身は1919年にイギリスの石油起業家であるロード・コードレイが設立したアメラダ・コーポレーションです。1920年に米国デラウェア州で法人化し、1966年にレオン・ヘスの設立したヘス・オイル・アンド・ケミカルと合併して、アメラダヘス・コーポレーションとなりました。

1969年6月にNYSEへ株式上場をし、2006年に現在のヘス・コーポレーションへ社名を変更しています。現在はニューヨークに本社を置き、レオン・ヘスの長男であるジョン・B・ヘスが会長兼CEOを勤めています。

ヘス(HES)の会社概要

企業名Hess Corp
本社所在地1185 Avenue of the Americas New York, NY 10036 USA
設立年月日1920年2月
代表者Mr. John B. Hess
業種エネルギー (Energy)
上場日1969年6月
市場NYSE
ティッカーHES
従業員数1621人

ヘス(HES)の3つの強み

ガイアナ沖巨大油田の権益

ヘスの一番の強みは、これから将来にわたり長期的に収益可能な油田の権益を数か所持っていることです。その中で今一番注目なのが、南米のガイアナ沖の油田です。

もともとガイアナは石油とは縁のない小さな国でした。しかし、南米で一番の産油量を誇るベネズエラの隣にある国ですので、優良な油田があるのではいかとガイアナ政府とエクソンにより埋蔵の調査や探鉱作業が行われていました。そして、ついに2015年に油田が発見されました。

このガイアナ沖油田の発見は、ここ数十年間で最大級と言われています。これによりガイアナは空前のオイルラッシュとなり、国の成長率が前年比45%という急成長を遂げています。エクソンはその権益を、協同作業をしていたヘスと中国海洋石油集団(CNHOOC)へそれぞれ30%と25%ずつ配分しました。

さらに、ヘスは2021年にガイアナ沖のスタブローク鉱区で、ファングトゥースとラウラウという新たな油田を発見したと発表しています。

シェール開発の場になったノースダコタ州バッケン油田

ヘスはシェール開発企業としても有名です。2010年頃から始まったシェール開発にかなりの資本を投じていました。その生産地がノースダコタ州のバッケン油田です。

シェールとは頁岩(けつがん)という泥の固まった岩石です。その岩石の中にはガスやオイルが豊富に含まれています。それを掘削し生産までこぎ着けつけるのには、莫大なコストと高い技術が必要なため、探鉱は不可能とまで言われていました。

ヘスはシェール開発時、このバッケン油田に収益をほぼ集中させていました。現在もヘスの大きな収益源の一つです。しかしここ数年シェール開発に陰りが見え始め、今は南米に開発拠点を移動させています。

実際ガイアナの開発のため、ヘスはこのバッケンの権益を半分売却し資金を作りました。そのため、ガイアナの開発にかかったコストはこの資金でほぼ賄えており、キャッシュフローの改善に大きく貢献しています。

特徴的な事業戦略

ヘスは昔から、自分たちの持っている権益やビジネスを売却して次のステップへ移動するのが得意な企業です。大手メジャーに比べて中堅的な規模であること、そして独立系であるからこそできる軽快な事業戦略は、ヘスの強みの一つです。

100年以上も石油業界に携わっている経験から先見の明があり、ここぞという所に集中し引き際も早い所が、これまでの業績や成長を支えています。

石油業界は、世界の景気動向や地政学リスクにより大きな変動を受ける業界です。特に原油価格の変動は、ヘス規模の企業であれば失敗すれば一瞬で吹き飛んでしまうくらいのインパクトがあります。

しかしその中で大手メジャーと対等に渡り歩いてきた点は、素晴らしい実績と言えるでしょう。今後は環境問題やサスティナビリティーへの取り組みが課題となっています。

ヘス(HES)の株価と分析

ヘス(HES)の株価と分析

HES:ヘス週足チャート(2020~2022年)

ヘスは好調な業績を受け、この2年間の株価はゆっくりですが右肩上がりで推移しています。

新型コロナ感染症の追い風を受けたIT・ハイテク株の上昇が頭打ちになり始めた2021年後半頃から、バリュー銘柄が見直され始め、その代表として石油株が注目されています。

ヘスは、エクソンなどの大手メジャーよりも中堅銘柄になりますので株価の動きも軽く、将来の見通しが有望なことから買われています。

石油関連銘柄は、原油価格の動きに大きく影響されます。原油価格は、原油の需要と供給で価格が大きく変動します。世界経済の動向も大事ですが、天候・地政学リスクなどでも影響が出ます。

ヘスは、その価格変動になるべく業績が左右されないよう、徹底したキャッシュフローの確保とコストダウンに取り組んでいます。

ヘス(HES)の今後の見通し、展望

2020年11月、クリーンエネルギー政策を公約に掲げるバイデン氏が米大統領選挙に勝利したため、原油価格は急落すると言われていました。

しかしそんな心配をよそ目に、原油価格はここ2年で急激に上昇しています。特に新型コロナ感染症が落ち着きを見せ始めた2021年に入り、世界中のサプライチェーンの崩壊から一気に供給不足が起こり、急激なインフレを引き起こしています。

また、値上がりの一服したグロース株から出遅れているバリュー株への転換先として、インフレに強い石油株が選択されました。その対象銘柄として人気が出たのがヘスです。

理由は、大手メジャーに比べて株価が出遅れていること、規模が小さいので今後も伸びしろが大きく、さらに今話題のガイアナ沖油田の権益を持っていることが好感されています。

ガイアナ沖油田での探鉱・生産においては、隣国であるベネズエラとの国境問題が懸念材料です。ベネズエラは一時南米最大の産油国として大きく成長した国ですが、国内の軍事クーデターにより政局が一変し、今は政治も経済も荒れ果てた状況になっています。

かつてベネズエラの油田関連で潤っていたメキシコ湾周辺の都市は、ベネズエラの衰退と共に閑散としていましたが、ガイアナ沖油田開発のおかげで賑やかさを取り戻しています。そこには元々あった施設や設備などがあり、ガイアナ沖油田を米国内や世界へ輸送・販売するインフラはコストをかけなくても整っている状況です。

石油株の抱える問題点の一つに、環境問題とサスティナビリティーにどう貢献していくかがあります。

この課題についてヘスはかなり前から取り組みを始めており、CO2排出削減のコミットメントを掲げ、その行動指針を2050年までの長期目線で打ち立てています。また、環境問題のボランティア活動にも力を入れており、世界のESGに足並みを揃えている姿勢も見せています。

その他では、天候リスクに備えたデリバティブ取引にも投資しており、様々なリスクヘッジに余念がありません。

足元の株式相場においては、想定以上の物価上昇を抑えるための金融引締政策が続くと見られており、しばらくは様子見の軟調な状況が続きそうです。

しかし、今後安定した収益を見込める石油株の検討をするならば、ヘスはとても面白い銘柄の一つでしょう。

ヘス(HES)株の買い方、購入方法

ヘス

ヘスはニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している米国企業です。国内の証券会社ではDMM 株楽天証券SBI証券マネックス証券がヘスの現物株式に対応。

米国株式は日本株とは異なり、1株単位から購入できるのが特徴です。ヘスをはじめとして1万円程度でも投資できる銘柄は多数あります。

一方、買い方としては日本株とほぼ同じです。いずれかの証券会社でヘスのティッカー【HES】を入力し銘柄検索、購入株数決め資金を入金すればヘスの現物株式が購入できます。

注意点としては、ヘスのような米国株式は基本的に米ドルで取引を行います。日本円で資金を入金した場合、自動的に米ドルに為替取引(円転)が行われます。

この際に、1ドルあたり25銭の為替手数料(往復)が発生します。取引コストを抑えるなら米ドルで入金するか、事前に投資資金をまとめて米ドルに為替取引(両替)しておくと良いでしょう。

証券会社によって、買付時の為替手数料が無料だったり、キャンペーンで取引手数料が無料になっている証券会社もあります。

ヘスの現物取引ならDMM 株も注目!

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ヘスに現物で投資するならDMM 株が要チェックです。

DMM 株は米国株式の取引手数料が0円の証券会社です。最低手数料や手数料上限もないため、取引手数料は一切かかりません。

米国の主要な人気銘柄は一通り取引することが可能です。DMM 株ではユーザーの要望に応じて銘柄が随時追加されており、新規IPO銘柄も数多く追加されています。

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短期間で大きく利益を狙うならCFD取引

ヘス

ヘス株の買い方としては現物取引以外にもCFD取引があります。CFD取引とは差金決済取引のことで、日本株では信用取引と同じイメージの取引方法です。

米国株式のCFD取引では「最大5倍レバレッジ」「空売りが可能」「現物銘柄のリスクヘッジに利用できる」といったメリットがあります。

特に、現物取引ではヘスの株価が上昇しなければ利益が出ませんが、CFD取引では空売りができるため上昇・下落のどちらでも利益獲得のチャンスがあります。

国内で米国株式の信用取引はまだ制度がスタートしていないため、米国株式にレバレッジをかけるならCFD取引となります。

IG証券

国内では、IG証券にてヘスのCFD取引が可能です。

レバレッジをかけるため現物取引よりはリスクが高くなりますが、投資資金も5分の1で済むため資金効率を飛躍的に高めることができます。少額資金で取引される方でも、資金管理を徹底すれば短期間で大きく利益を狙うことが可能。

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IG証券では12,000種類の以上の株式CFD銘柄に対応国内No.1の取扱銘柄数を誇る証券会社です。株式以外にも株価指数、コモディティ(商品)、債券まで対応。

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