半導体の受託製造で世界最大手の企業がTSMC(台湾積体電路製造)です。半導体といえばintel(インテル)が世界的にも有名ですが、時価総額では圧倒的にTSMCの方が大きい企業になります。
AppleやNVIDAなど名立たるIT企業の半導体製造を一手に担っている同社に投資をお考えの方も多いのではないでしょうか。
この記事では台湾セミコンダクターの株式の買い方、購入方法を解説しています。業績や最新マーケット情報、国内の対応ネット証券会社なども合わせて紹介しているので参考にしてみてくださいね。
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IG証券はTSMCの株式CFD取引に対応した証券会社です。株式CFD取引とは、現物株をやり取りせずレバレッジをかけて売買差益をやり取りする取引方法です。
TSMCの株式CFDでは、最大5倍レバレッジがかけられるため、現物投資の約5分の1の資金で投資がスタート可能。TSMCであれば、1株あたり約2,300円(2023年5月1日時点)から取引できます。
株式CFDは売りからも取引に入れる(空売り)ため上昇・下落のどちらでも利益を狙うことが可能。
IG証券は国内トップクラスの12,000種類以上の株式CFD銘柄に対応。TSMCのようなADR銘柄も多彩に取り扱いしています。
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TSMC(台湾セミコンダクター)について
台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)は台湾の新竹サイエンスパークに本社を構える世界最大の専業半導体ファウンドリー企業です。
TSMCの特徴は「自社ブランドで設計、製造、販売を一切しない」という点です。TSMCというブランドで半導体の製造を行わないことで、クライアントと直接的な競合となるリスクを完全に排除しています。
半導体製造ではインテル、サムスン、マイクロン・テクノロジーズなどが競合となりますが、どの企業も半導体の設計から製造まで自社で行っています。
この点、TSMCは受託製造専門として50%を超すシェアを占めています。高い機密保持性と幅広い製品ラインナップ、大量生産が可能な工場を保有している点がTSMCの大きな強みです。
高い生産能力と技術力で多種多様な製品を展開
TSMCは台湾国内に12インチギガファブ4拠点、8インチ工場4拠点、6インチ工場1拠点を保有。さらに、米国にも8インチ工場2拠点を有しており、半導体の大量生産を可能にする生産能力を持っています。
2021年10月には日本の熊本県に初の本格的な開発拠点を、2022年第4四半期決算ではさらにもう1つの拠点を作ると発表。この発表で開発予定地の熊本県菊陽町の地価は急上昇し、上昇率は全国トップにまでのぼりました。この拠点では、22~28ナノのロジック半導体を開発予定です。
最先端技術を駆使した半導体から大量生産製品まで幅広く対応できるのもTSMCの特徴です。
スマホ、高性能PC、車載エレクトロニクス、IoTなど多種多様なアプリケーションに利用される半導体を製造することで、需要の変動を緩和し高い利益率を保っています。
クライアントにはAppleやNVIDA、クアルコムなど全世界で事業展開を行っているグローバル企業を抱えおり、最新のiPhone14にもTSMCで製造された5ナノチップが独占利用されています。
全世界の半導体需要は継続的に高まっています。市場自体が拡大していく中、受託製造で確固たる地位を確立しているTSMCは要注目の銘柄です。
TSMCの会社概要
企業名 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. |
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本社所在地 | No. 8, Li-Hsin Road 6 Hsinchu Science Park Hsinchu, 300 TWN |
設立年月日 | 1987年2月 |
代表者 | Dr. C.C. Wei, Ph.D. |
業種 | IT・通信 (IT & Communications) |
市場 | NYSE(ニューヨーク証券取引所) |
従業員数 | 51,297人 |
台湾セミコンダクターが製造するメモリー半導体やロジック半導体の他にも、半導体は様々な製品が開発されています。その中でも、今注目されている「パワー半導体」について別記事でまとめています。
「パワー半導体って何?」という方でも分かりやすくまとめているので、半導体セクターに投資をお考えの方はぜひご一読ください!
TSMC(ティッカー:TSM)の業績
※出所:TSMC決算情報よりFX手とり作成
2023年4月20日、TSMCは2023年第1四半期決算を発表。今回の決算では売上高が事前予想を下回る結果に。9四半期連続で過去最高売上を更新していた同社ですが、連続記録は一旦ストップとなりました。
売上高は前年同期比3.6%増の167億2,000万ドル(日本円で約2兆2,400億円)。純利益は前年同期2.5%増の68億ドル(約9,100億円)と前四半期に比べて目減りしています。
営業利益率も45.5%と50%越えだったろころから少し下がりました。もっとも、45%以上の営業利益率は非常に高い水準です。
TSMC2023年度第1四半期決算
- 売上高
- 167.2億ドル(予想170.4億ドル)× 市場予想を下回った
- EPS
- 1.31ドル(予想1.22ドル)〇 市場予想を上回った
- ガイダンス
- 第2四半期売上高:152〜160億ドル
※出所:TSMC決算情報よりFX手とり作成
この結果について、同社は「第1四半期の業績はマクロ経済情勢の悪化と景気後退の影響を受けました」と発表。米国を中心とした景気後退の流れの中、クライアントが在庫調整を行い一時的に売上げが減少している形です。
半導体製造の競合会社も軒並み売上を落としている状況ですが、台湾セミコンダクターの減少幅は非常に軽いものです。今決算でも改めて強い収益力と強固な地盤があることを示しました。今後も半導体業界のパイオニアの動向は要注目です。
TSMC(ティッカー:TSM)の株価
TSMCの株価は2020年3月のコロナショック後、目覚ましいほどの上昇率を記録しています。
2020年3月の安値は42.70ドル、そこから約1年で142.2ドルまで約3.4倍の急上昇。2022年上半期は米国の金融引き締めから株価は軟調に推移しましたが、下半期から盛り返しています。
週足ベースのテクニカル的には61ドルがサポートラインとなり反発。91ドルがレジスタンスとなり上抜けするか、80ドル付近で下げ止まるかに注目です。
TSMC(台湾セミコンダクター)株に関するQ&A
- TSMCの株式は1株いくらで買えますか?
TSMCの株価は1株あたり84ドル(日本円で約12,000円、2023年5月1日時点)です。
以下で詳しく解説していますが、CFD取引では最大5倍のレバレッジ(株式CFDの場合)がかけられるため1株あたり約2,300円ほどで取引がスタートできます(※)。
※証拠金維持率(20%)の場合を掲載。実際の取引では資金管理とポジション量の調整に十分ご注意ください。
- TSMCに配当、株主優待はありますか?
TSMCは四半期ごとに配当を行っています。直近の配当利回りは2.16%(2023年5月1日日時点)です。株主優待は行っていません。
- TSMCの株式はどこに上場していますか?
TSMCはNYSE(ニューヨーク証券取引所)にADR銘柄【ティッカー:TSM】として上場しています。ADR銘柄に関しても下記で解説しています。
TSMC(ティッカー:TSM)への投資方法
TSMCは米国のニューヨーク証券取引所にADR銘柄として上場している企業です。
ADR銘柄とは米国預託証券のことで、米国以外の企業の株式に簡単に投資するための仕組みです。現地企業が発行した株式を裏付けとして米国の証券取引所がADR銘柄を発行、投資家はADR銘柄を購入すれば間接的に現地企業に投資が可能です。
ADR銘柄は裏付けとなる株式から生じる経済的権利をすべて含む有価証券なので、株式を直接購入するのとほぼ同じ効果を得ることができます。
台湾セミコンダクターの株の買い方としては、海外株式のADR銘柄に対応したネット証券会社を利用するのが便利です。ADR銘柄といっても通常の米国株式と同じ感覚で購入できます。
国内ではDMM 株、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などがTSMCの現物株式に対応しています。
台湾セミコンダクターのティッカーは【TSM】です。企業名の略称である【TSMC】とは違うのでご注意ください。上記のいずれかの証券会社で口座開設を行い、ADR銘柄で銘柄検索、購入資金を入金すれば台湾セミコンダクターの株式が購入できます。
また、台湾セミコンダクターは注目の半導体企業として多くのETF(上場投資信託)にも組み込まれています。TSMCを含む半導体ETFに関しては、別記事でも詳しく解説しています。
TSMCの株式の買い方:CFD取引
現物株式以外にもCFD取引(差金決済取引)という取引方法もあります。CFD取引とは、現物株式をやり取りせず売買差益のみをやり取りする取引方法です。
株式CFDでは最大5倍のレバレッジをかけれたり、株価の下落も取引チャンスにする(空売り)が可能。短期~中期スパンで値動きを利用して値幅を取りたい方はCFD取引がおすすめです。
国内では、IG証券やサクソバンク証券がTSMCのCFD取引に対応しています。
もっとも、CFD取引は現物株式に投資するわけではありません。あくまで売買差益のみをやり取りする取引方法なのでレバレッジと資金管理には十分ご注意してお取引ください。
CFD取引については別記事で基礎知識からメリット・デメリットまで詳しく解説しています。
以下では、TSMCのCFD取引および現物株式に対応した国内業者を比較表にまとめています。気になる業者があればチェックしてみてくださいね。
TSMCのCFD取引対応業者2社を比較!
業者名 | 取引手数料 | 銘柄数 | 特徴 | 公式サイト |
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※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
IG証券
台湾セミコンダクターのCFD取引をするなら自信を持っておすすめできるのがIG証券です。IG証券は1974年設立、全世界で30万人以上のトレーダーにCFDサービスを提供しているIGグループの日本法人。
CFD収益ベースで世界No.1(※)の実績を誇るグルーバルプロバイダーになります。IG証券の特徴は「取扱銘柄数が国内トップクラスの約17,000種類以上」という点です。
TSMCやアップルなど米国主力企業はもちろん、マイナーな銘柄まで幅広くカバーしています。個別株、株価指数、債券、商品、外国為替など多彩なアセットクラスをワンストップで取引可能。
台湾セミコンダクターのようなADR銘柄の株式CFDが取引できる国内業者は非常に貴重です。
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※IGグループの財務情報よりグローバル大手CFD各社公表の財務データを比較(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
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プレ・マーケット(22:00~23:30)、アフター・マーケット(翌6:00~10:00)でも取引ができるため、決算発表や突発的なニュースにも柔軟に対応できます。
取引ツールもPC版とスマホアプリを配信、注文方法も豊富に対応しているため取引の幅がぐっと広がります。
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松井証券
松井証券にて銘柄追加が実施されADR銘柄として台湾セミコンダクターが取引可能となりました。
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