この記事ではARK社のETFの中でも「次世代インターネット」をテーマとした「ARKW(アーク次世代インターネットETF)」について徹底解説!
ARKWの概要から構成銘柄、セクター比率など詳しく解説。ARKWの取引ができる国内の証券会社についても紹介しています。
構成銘柄に関しては、全銘柄を一覧表(毎月更新)でまとめています。米国株式投資の銘柄選びやARKWが取引できる証券会社をお探しの方はぜひご活用ください。
ARK社のETF対応業者比較表
項目 | ![]() |
---|---|
取引方法 | CFD |
ARK対応銘柄 | ARKK、ARKG、ARKW、ARKF、ARKQ |
手数料 | 取引金額×0.15% |
最低手数料 | USD5 |
銘柄取扱数 | 約12,000種類 |
取引上限 | 銘柄による |
取引時間 | 23:30-6:00 |
最低入金額 | 10万円以上 |
公式サイト | ![]() |
※取引時間は標準時間を掲載。夏時間は開始時刻、終了時刻ともに1時間早くなります。
ARKW(アーク次世代インターネットETF)とは
Web3.0やクラウドサービス、ビックデータなどインターネット関連の技術革新は日進月歩で進んでいます。ARKWは数ある企業の中から次世代インターネットの技術革新を牽引するであろう企業が選別されています。
ARK社は従来の技術革新とは異なる「破壊的イノベーション」に焦点を当てたETFを運用していることで有名な企業です。
「劇的な生産効率の向上」「急激なコスト低下」「他のイノベーションを創出するプラットフォーム」といったARK社が定義する破壊的イノベーションをもたらす可能性を秘めた企業が組み込まれています。
次世代インターネット関連株式に資産の80%以上を投資するアクティブETF
技術インフラの基盤がクラウドに移行することで利益を得る企業が対象
クラウドコンピューティング、サイバーセキュリティ、ビッグデータ、モバイル、IoTなど
構成銘柄数は35~55銘柄、経費率は0.83%
主に北米企業かつ時価総額が100億ドル以上の大企業から選定
セクターは情報技術、通信サービスの2つで50%以上を占める
ARK社が考える次世代インターネットについて
ARK社は独自の調査手法(トップダウン/ボトムアップリサーチ)から数年後の市場規模や環境の変化を予測し企業選定に生かしています。
その情報は投資家向けに公開されており、ARK社の公式サイトから閲覧することが可能です。
次世代インターネットについて、ARK社は「2030年までにネットユーザーは自由時間の半分以上をオンラインで過ごす」「AI関連企業の年間売上増加」「デジタル広告、ソーシャルコマースの台頭」「Web3.0の発展」を予測しています。
新型コロナウイルスのパンデミック以降、世界中でオンラインでの活動時間が増えています。日々の仕事からプライベートの時間までその利便性は向上し続けており、オンラインで過ごす時間も長くなっています。
特に、ARK社が注目しているのは企業活動のクラウド化、AI(人工知能)を活用した新サービス、ソーシャルメディアでのeコマース、仮想空間でのゲーム体験などです。
これらの技術革新は単独で進むものではなく相互に影響を及ぼしながら、相乗効果を生み出しつつ発展しています。そのスピードはこれまでの技術革新とは比べ物にならないほど速く、我々が思っているよりも現物になる日は近いとしています。
こうした技術革新に現時点で最も有力かつ可能性を秘めた企業を選別しているのがARKWです。
ARKWのファンド詳細
ティッカー | ARKW | ファンドタイプ | アクティブETF |
---|---|---|---|
一次取引所 | NYSE Arca | 設定日 | 2014年9月30日 |
構成銘柄数 | 35~55 | 経費率 | 0.83% |
ARKWの構成銘柄について
次は、ARKWの構成銘柄について解説していきます。全構成銘柄の一覧、企業規模比率、グループ別比率などをグラフで掲載しています。どのような銘柄が組み込まれているのか、確認する際にご活用ください。
ARKWの構成銘柄比率(2023年1月4日時点)
ティッカー | 企業名 | 構成比率 |
---|---|---|
SQ | ブロック | 8.64% |
ZM | ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ | 8.49% |
ROKU | ロク | 6.58% |
SHOP | ショッピファイ | 6.38% |
TWLO | トゥイリオ | 5.34% |
GBTC | グレイスケール・ビットコイン・トラスト | 5.23% |
TSLA | テスラ | 5.04% |
PATH | ユーアイパス | 4.93% |
COIN | コインベース・グローバル | 4.72% |
DKNG UW | ドラフト・キングズ | 4.63% |
TDOC | テラドック | 4.17% |
PD | ページャーデュティー | 3.81% |
RBLX | ロブロックス | 3.67% |
U | ユニティ・ソフトウェア | 3.55% |
MNDY | マンデードットコム | 2.91% |
HOOD | ロビンフッド | 2.89% |
MELI | メルカドリブレ | 2.69% |
VCYT | ベラサイト | 1.89% |
GENI | ジーニアス・スポーツ | 1.75% |
NVDA | エヌビディア | 1.72% |
ADBE | アドビ | 1.58% |
ADYEY | アディエン | 1.56% |
VUZI | ビュージックス | 1.42% |
NET | クラウドフレア | 1.36% |
CRWD | クラウドストライク | 1.29% |
EDR UN | エンデバーグループ | 1.15% |
KIND | ネクストドア・ホールディングス | 1.03% |
TWOU | トゥーユー | 0.75% |
NU UN | NUホールディングス | 0.56% |
– | DREYFUS GOVT CASH MAN INS | 0.28% |
ARKWの注目銘柄は電気自動車のテスラです。テスラはARK社の他のETFでも高い構成比率で組み込まれています。
自動車メーカーとして世界No.1の時価総額を誇るテスラですが、ARK社はテスラの蓄電池技術、ビックデータ解析によるGPS技術、アプリケーションによってコントロールする自動運転技術に注目しています。
ブロックチェーン関連ではコインベースやグレイスケール・ビットコイン・トラスト、仮想空間・ゲーム関連ではロブロックス、ロビンフッドなどが構成銘柄として組み込まれています。
その他にもeコマースのショッピファイ、動画ストリーミングのロク、決済システムのブロック(旧スクエア)など多彩な銘柄が選定されています。個別銘柄に投資する際にも銘柄選びの参考としてご活用ください。
ARKWのカテゴリー別構成比率
出所:ARK INVEST公式サイトよりFX手とり作成(2022年6月30日時点)
カテゴリー | 構成比率 |
---|---|
クラウドコンピューティング | 22.6% |
デジタルメディア | 17.7% |
eコマース | 13.2% |
ブロックチェーン&P2P | 12.6% |
IoT | 11.1% |
ビッグデータ&機械学習 | 10.0% |
モバイル | 9.4% |
ソーシャルプラットフォーム | 3.3% |
カテゴリー別の構成比率としてはクラウドコンピューティングが22%で最も高い比率です。クラウドコンピューティングは他のイノベーションにも大きな影響を与える基盤のような技術です。
企業活動のクラウド化が進めば現在オフラインで行われている活動がオンラインに置き換わります。オンラインになれば情報共有のハードルは格段に下がり、技術革新のスピードがさらに向上します。
その他にはデジタルメディア、eコマース、ブロックチェーン&P2Pなども高い構成比率となっています。
ARKWのセクター比率
セクター | 構成比率 |
---|---|
情報技術 | 43.6% |
通信サービス | 20.3% |
一般消費財 | 16.5% |
金融 | 8.0% |
ヘルスケア | 5.9% |
その他 | 5.6% |
セクター別では情報技術が43.6%、通信サービスが20.3%と2セクターで半数以上を占める比率となっています。
基本的にはハイテク銘柄が中心に選ばれているのもARKWの特徴です。
ARKWの企業規模比率
時価総額規模 | 構成比率 |
---|---|
Mega(1,000億ドル以上) | 9.1% |
Large(100億ドル~1,000億ドル) | 56.3% |
Medium(20億ドル~100億ドル) | 20.7% |
Small(3億ドル~20億ドル) | 8.2% |
Micro(5000万ドル~3億ドル) | 0.0% |
others | 5.7% |
企業規模別の比率としては時価総額1,000億ドル以上の巨大企業は約9%、100億ドル~1,000億ドルが56.3%です。
ARK社の代表的なETFであるARKK(アークイノベーションETF)と比較するとLarge規模の企業がより高い構成比率となっています。
ARK社は「破壊的イノベーションは既存のリーダー的企業からは生まれにくい」と考えています。これまでの業界の常識を覆す革新は既存の枠組みに捉われない自由な発想から生まれるものであり、そうした風土を持つ企業が次のリーダーとなる可能性を秘めているとしています。
したがって、ある程度の時価総額を持ちつつ5年後~10年後に業界のリーダー的存在となる企業が選別されています。
ARKWの地域別比率
地域 | 構成比率 |
---|---|
北米 | 87.7% |
西ヨーロッパ | 4.8% |
アフリカ/中東 | 3.4% |
アジア/太平洋地域 | 2.1% |
南・中央アメリカ | 2.0% |
地域別では北米企業が大半を占めています。西ヨーロッパやアフリカ、アジア企業はかなり低い構成比率です。
セクター別、地域別の構成比率から「ARKWに投資する」=「米国企業のハイテク銘柄に投資する」ということになります。
ARKWを含めたARK社のETFはアクティブ運用(米国の株式市場全体のベンチマークを上回る運用成果を目指す)のETFです。構成銘柄は日々の売買によって変動する点にはご注意ください。
構成銘柄は毎月更新していますので、定期的にチェックしてみてくださいね!
ARKWの買い方、購入方法について
ARK社のETFは国内の大手ネット証券会社(SBI証券、楽天証券など)では取り扱いがなく、直接購入することはできません。
現物取引は金融庁の規制からどの証券会社も取り扱いをしていない状況です。もっとも、CFD取引(差金決済取引)であれば対応している国内業者があります。
それがサクソバンク証券です。以下ではサクソバンク証券の特徴を解説していきます。
サクソバンク証券
サクソバンク証券もARKWのCFD取引に対応した貴重な国内業者です。サクソバンクグループは1992年創業、欧州銀行系オンライン証券会社として世界170カ国、80万人以上の顧客をかかえるグローバルプロバイダーです。
サクソバンク証券はその日本法人として国内で金融庁の認可を受け、すでに10年以上に渡ってFX/CFDを中心に金融サービスを提供しています。
サクソバンク証券の特徴は「約9,000種類のCFD銘柄に対応」「機関投資家レベルの本格的な取引環境」「強固な財務基盤を持つサクソバンクグループ」という点です。
特に、CFD取引は米国株式/ETF、日本株・中国株、株価指数、商品まで世界中の金融商品をラインナップしています。ARK社のETFはARKK、ARKG、ARKF、ARKQ、ARKWの5銘柄に対応。
取引ツールはプロ向けの本格的なツールです。ARK社のETFに投資されたい方はサクソバンク証券をぜひチェックしてみてください!
ARK社はARKW以外にも多彩なETFを運用しています。それぞれにテーマが決まっており、構成銘柄も異なります。
別記事でARK社の特徴や各ETFの構成銘柄を詳しく解説しているので、ぜひご一読ください。