VIX指数に注目されているトレーダーは数多くいます。リスクオンなのかオフなのか。この指数によって判断し、大きく値幅を狙うトレーダーもいることでしょう。
「VIX指数にも注目したい!」が、どうせなら普段使っているMT4に表示できないか、そう思い調べてみました。
個人投資家としてメディアなどでも活躍されている田畑昇人さん。過去には『東大院生が考えたスマートフォンFX』も執筆され10万部を超えるベストセラーとなりました。その田畑さん第2弾の本が「武器としてのFX」です。
この本の中で、特に「ボラティリティ」に注目し取引していることが分かります。ボラティリティがあるときにどう考えているのかが具体的に書かれてあり、非常に参考になる本です。順張りでトレンドに乗り続けるためのポイントをVIX指数から読み解いた本はこれが初ではないでしょうか。短期というよりも比較的中期・長期トレードをしている方に向いていると思います。
IMMの投機筋ポジションやOANDAのオープンオーダーのことも載っています。どう活用すべきか分からない方は必読です!目から鱗が落ちるでしょう。
MT4でVIX指数が表示できる国内業者
残念ながらありませんでした。重要な指標であることは間違いないのですが、それを取引対象とするほどでもないということでしょうか。MT4ユーザーの中で要望が増えればFX業者も対応してくると思いますが。。。
MT4(メタトレーダー4)が使える国内FX業者・国内証券会社を一覧比較
そもそもVIX指数とは
シカゴオプション取引所ではS&P500株価指数と同オプションの価格(プレミアム)をもとにボラティリティ指数(VIX)を算出し、公表しています。VIXは数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っていることを意味しています。10から20に推移することが多いですが、相場の先行きに大きな不安が生じたときなどに大きく上昇する傾向があります。リーマンショックでは、VIXは80以上に急騰しました。
MT4にVIX指数と相関が高い指標を表示する方法
そこで基となるS&P500株価指数からVIX指数に近いものを導けないか考えて表示してみました。
S&P500がMT4で表示できる国内FX業者
まずはS&P500を扱っているMT4業者が必要になります。おすすめが「EZインベスト証券」です。
FX会社 | 通貨ペア | ドル円スプレッド | 取引単位 | 業者の特徴 | 公式サイト |
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![]() | 29 種類 | 変動制 | 1,000 通貨単位 | CFD銘柄取引可能 NDD方式 スキャルピングOK | ![]() |
国内MT4業者でありながら日経225指数や米国ナスダック指数など、世界の主要指数10種が取引できる唯一の業者です。ダウ先物をMT4に表示できる業者はありますが、S&P500まではありません。証券CFDをEAで自動売買取引も可能です。
変動幅を見るインジケーター
ボラティリティとは変動幅のことでもあるので、ATRインジケーターを使うことにしました。
ATRとは
ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)とは、価格の変動幅であるボラティリティから、相場の過熱感を見るための指標。レンジ相場のときは値幅が小さく、ATRも低い数値で推移するのに対し、トレンドが発生したときは値幅が大きくなり、ATRも上昇。トレンドがある相場ほどボラティリティが大きくなる傾向があることからも、トレンドの発生と終了を把握するのに使います。
MT4に表示させてみました。
ATRの期間は1にしてあります。値幅そのものを捉えるためです。ただこのままでは、
- VIXが20を超えていればリスクオフ
- VIXが20以下ならばリスクオン
どこが20の値なのか分かりません。
実際のVIX指数と疑似VIX指数を見比べてみる
TradingViewではVIX指数を見ることができますし、S&P500も見ることができます。
TradingView対応のFX業者は数社ありますが、その中でもOANDA Japanをおすすめします。というのも、MT4とMT5が使え、さらに先ほど出てきましたシカゴIMMの通貨先物ポジションを確認できますし、OANDAオープンオーダーも見ることができるからです。
疑似VIX指数で20以上とは
実際にTradingViewで比較してみました。S&P500からATRを使い導いたものを疑似VIXと呼ぶことにします。
上がVIX指数、下が疑似VIXです。多少違いはありますが、大きく動くところは捉えていると思います。相関は非常に高いです。
そこで・・・
- 疑似VIX指数が70を超えていればリスクオフ
- 疑似VIX指数が70以下ならばリスクオン
としました。
MT4上でも確認してみました。
70を境にトレードをするのはどうでしょうか。株価との関連性が高い豪ドル/円などをトレードするといいのかもしれません。リスクオンなのかオフなのかを判断する材料となるでしょう。