シンガポールのIT企業として東南アジア市場で急速な成長を遂げている「Sea Limited(シー・リミテッド)」。
その成長は目覚ましく、創業からわずか10年足らずでオンラインゲームとeコマース市場でリーダー的存在となっています。
この記事では、そんなシー・リミテッドの概要から株式の買い方、購入方法を詳しく解説していきます。
Sea Limited(シー・リミテッド)について
Sea Limited(シー・リミテッド)はオンラインゲーム、eコマース、電子商取引・オンライン決済事業を行っているシンガポールのテック企業です。
創業は2009年、現会長兼グループCEOのフォレスト・リー氏が創業。現在のオンラインゲーム事業の名称である「Garena(ガレナ)」という社名で設立しています。
創業から10年ほどの若い企業ですが、東南アジア市場で急激に存在感を高めており要注目の銘柄の1つです。シー・リミテッドは主に3つのセグメントで事業を展開しています。
Garena(ガレナ)
Garena(ガレナ)は東南アジアでNo.1のシェアを誇るオンラインゲームのプラットフォームです。
東南アジアは5億7,000万人のアクティブプレイヤーがいるゲーム事業の巨大市場。この市場で主要なプラットフォームとなっているのがGarenaになります。
Garenaの強みは多様性に合わせたローカライズ
ガレナは世界各国で発売された人気ゲームのライセンスを取得、各市場に合わせてローカライズし提供しています。
東南アジアはシンガポール、フィリピン、タイ、マレーシアなど国によって文化、言語、経済レベルが大きく異なります。これらの多様な言語、文化、風習に合わせたゲームのローカライズを強みとすることで競争力を維持しているのが特徴です。
この強みを生かし、2017年12月には初の自社開発モバイルゲーム「FreeFire」をリリース。
FreeFireは130以上の国と地域で利用可能、東南アジアで主流の低スペックなAndroid端末でも遊べることから記録的な大ヒットとなりました。
収益源はフリーミアムの課金
Garenaで提供しているゲームはフリーミアム(基本プレイ無料)で配信されており、追加のアイテムや月間パスなどを課金で購入するシステムです。
「FreeFire」はピーク時でデイリーアクティブユーザーが1億人を突破しており、利益率も高いことからオンラインゲーム事業が同社の主力事業となっています。
さらに、以下で紹介する電子決済事業(SeaMoney)と連携することで多彩な決済手段を提供しているのも注目ポイントです。
Shopee(ショッピー)
Shopee(ショッピー)は東南アジアと台湾で最大規模のeコマースプラットフォームになります。
シー・リミテッドがeコマース事業に参入したのは2015年、そこから数年足らずで東南アジア最大規模のeコマースプラットフォームにまで成長しています。
物流からカスタマーサービスまでワンストップのサービス提供
東南アジアでは、各国の経済格差が激しくインターネットが普及していない地域や銀行口座を持っていないユーザーが大勢います。
こうした顧客層に対して、多彩な決算手段を提供し、オンラインで商品を購入するという一連の体験をワンストップで提供しているのがShopeeです。
販売者に対しては、物流から在庫管理システム、カスタマーサービスまで一貫してShopeeがサポート。こうしたサービスが評価され、Shopeeで販売された商品総額(GMV)はたった3年で15倍以上に急増、現在も拡大を続けています。
SeaMoney(シー・マネー)
SeaMoneyは、デジタル決済および電子ウォレットサービス、デジタル金融商品などを提供しているサービスプロバイダーです。
SeaMoneyは東南アジアのほぼすべての市場で利用可能。ゲーム課金やクレジットカード、公共料金の支払いまでSeaMoneyを利用してモバイルで決済が可能です。
東南アジアの多くの地域では現金決済が主流
東南アジアは近年、スマホ普及率が急速に上昇しています。もっとも、まだ現金決済が主流の地域も多く、キャッシュレス決済の導入余地が大きく残っている状況です。
世界中の企業が東南アジアに進出していますが、銀行口座を保有していない人、保有していても近くに金融機関がない人など状況はかなり複雑で参入障壁が高い状態となっています。
この巨大な市場に風穴を開けようとしているのがシー・リミテッドです。オンラインゲーム事業、eコマース事業で集めたユーザーに対してオンライン決済サービスを提供し、事業規模の拡大をはかっています。
SeaMoneyの売上高は現時点では微々たるものですが、ユーザー数は順調に増加しており今後の展開に注目が集まります。
Sea Limited(シー・リミテッド、SE)の業績
シー・リミテッドの売上の構成比率はオンラインゲーム事業とeコマース事業がほぼ半分ずつ、オンライン決済事業はまだ利益を出す段階ではありません。
オンラインゲーム事業で稼いだお金をeコマース、決済事業に回して事業拡大、サービスの向上に注力している状況です。
今後は、東南アジアでのシェア拡大と合わせて、6億人以上の人口がある中南米(アルゼンチン、ウルグアイ、キューバなど)でも事業展開を行う見通しです。
Sea Limited(シー・リミテッド)の会社概要
企業名 | Sea Limited |
---|---|
本社所在地 | 1 Fusionopolis Place #17-10, Galaxis, 138522 SGP |
設立年月日 | 2009年5月 |
代表者 | Mr. Forrest Xiaodong Li, MBA |
業種 | 工業 (Industrials) |
市場 | NYSE(ニューヨーク証券取引所) |
従業員数 | 29,800人 |
Sea Limited(シー・リミテッド)株の買い方、購入方法
Sea Limitedはニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している米国株式です。国内のネット証券会社ではSBI証券、楽天証券、マネックス証券などが現物取引に対応しています。
上記いずれかの証券会社で口座開設を行い、資金を入金、ティッカー【SE】で検索を行えばシー・リミテッドの株式を購入することができます。日本株と違い米国株式は1株単位から取引が可能です。
シーリミテッド株式の買い方:【CFD取引】
シー・リミテッドの株式の買い方としてはCFD取引(差金決済取引)もあります。CFD取引とは現物株式をやり取りせず、売買差益のみをやり取りする取引方法です。
株式CFDでは最大5倍のレバレッジをかけることが可能。空売りができたり、配当金相当額を受取ることもできます。
レバレッジをかけるだけリスクを取る取引方法ですが、現物株式と比べて資金効率を飛躍的に高めることが可能。CFD取引に関しては、別記事でも詳しく解説しています。
国内では、IG証券がシー・リミテッドのCFD取引に対応しています。
以下では、シー・リミテッドのCFD取引および現物株式に対応した証券会社を一覧表にしています。業者選びにご活用ください。
Sea Limited(シー・リミテッド)CFD/現物取引対応業者一覧表
業者名 | 取引手数料 | 銘柄数 | 特徴 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
IG証券 | 2.2セント/株 | 約17,000種類 | 収益ベースでCFD世界No.1(※) 取扱銘柄数でも国内トップクラス |
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)