この記事では、米国長期債券ETFであるTLT(iシェアーズ米国債20年超ETF)を徹底特集。TLTの概要から配当利回り、値動きまで詳しく解説しています。
また、TLTの取り扱いがある証券会社も解説しているので、銘柄選び、証券会社選びの参考としてご活用ください。
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TLT(iシェアーズ米国債20年超ETF)
運用会社 | BlackRock | 国籍 | 米国 |
---|---|---|---|
カテゴリ | ETF | 市場 | NASDAQ |
設定日 | 2002年7月22日 | ベンチマーク | バークレイズ・キャピタル米国国債(20年超)インデックス |
配当月 | 毎月 | 経費率 | 0.15% |
TLTは長期の米国債券20年超に投資するETF(上場投資信託)です。運用会社は米国ETFで有名なブラックロック社。同社の人気シリーズ「iシェアーズ」の長期債券ETFとして運用されています。
設定日は2002年、運用から20年ほど経過している米国ETFで純資産額は約3兆円以上にも上ります。米国長期国債ETFのなかでもトップクラスの純資産額がある銘柄です。
ベンチマークインデックスはバークレイズ・キャピタル米国国債(20年超)インデックス。残存期間20年以上の米ドル建て債券で99.99%が構成されています。
経費率は0.15%と短期国債ETF(AGG、BND)の0.04%と比べれば高めですが、100万円の運用でも年1,500円程度の経費です。
分配金(配当)は毎月支払われ、平均で年2.5~3%程度の利回りがあります。TLTは米国の長期国債ETFの代表的な銘柄の1つです。
TLTの特徴と注目ポイント
長期債券らしい値動きで、ポートフォリオのリスク分散に活用できる
純資産規模が大きく流動性が高い=売買がしやすい
安定した利回りで毎月分配金がもらえる
インカムゲインだけでなくキャピタルゲイン(値上がり益)も同時に狙える
TLTの値動きを比較
上記はTLTとVOO(S&P500連動ETF)の値動きを比較したものです。
TLTは米長期債のみで構成された銘柄ですが、見事にS&P500と逆相関を示しています。2020年3月のコロナッショク時はVOOがマイナス35%の下落を記録しました。
一方、TLTは25%近い上昇を記録。2008年のリーマンショック時も同じように株式相場の下落と逆相関の動きをしています。
TLTはポートフォリオのリスクヘッジに有用
一般的に、残存期間の短い国債は値動きが安定し利回りが低く、逆に長期国債は値動きが荒く利回りが高いという特徴があります。
短期国債を主な構成銘柄とするAGGの過去3年の標準偏差(中央値からの乖離率)が約6%なのに対して、TLTの標準偏差は約14%です。同じ債券ETFでもTLTは3倍近い値動きをすることになります。
株式市場が暴落するような局面ではTLTが大きく値上がりするため、株式ポートフォリオのリスク分散には最適な銘柄です。
逆に、株式市場と相関が低く、よりボラティリティの低い値動きをする銘柄であればAGGやBNDがおすすめ。別記事で解説しているので気になる方はご一読ください。
次は、TLTの資産構成、配当実績、リターンをみていきます。
TLTの資産構成
※引用:BlackRock公式サイト
TLTはほぼすべてが米国財務省証券(米国債)で構成されています。残存期間は20年超となっており、信用格付けはAAA(最高ランク)です。
債券ETFの銘柄によっては、信用格付けの低い社債やその他債券を組み込んでいるものもありますが、TLTは純粋に米国長期国債に投資する銘柄になります。
TLTの配当実績、利回り
権利落ち日 | 権利確定日 | 分配金単価 |
---|---|---|
2023年10月2日 | 2023年10月3日 | 0.288579ドル |
2023年9月1日 | 2023年9月5日 | 0.288579ドル |
2023年8月1日 | 2023年8月2日 | 0.275282ドル |
2023年7月3日 | 2023年7月5日 | 0.277716ドル |
2023年6月1日 | 2023年6月2日 | 0.273047ドル |
2023年5月1日 | 2023年5月2日 | 0.267995ドル |
2023年4月3日 | 2023年4月4日 | 0.268755ドル |
2023年3月1日 | 2023年3月2日 | 0.249766ドル |
2023年2月1日 | 2023年2月2日 | 0.275496ドル |
2022年12月15日 | 2022年12月16日 | 0.261059ドル |
2022年12月1日 | 2022年12月2日 | 0.244243ドル |
2022年11月1日 | 2022年11月2日 | 0.216055ドル |
2022年10月3日 | 2022年10月4日 | 0.244114ドル |
2022年9月1日 | 2022年9月2日 | 0.236135ドル |
2022年8月1日 | 2022年8月2日 | 0.213043ドル |
2022年7月1日 | 2022年7月5日 | 0.226939ドル |
2022年6月1日 | 2022年6月2日 | 0.207438ドル |
2022年5月2日 | 2022年5月3日 | 0.203130ドル |
2022年4月1日 | 2022年4月4日 | 0.201727ドル |
2022年3月1日 | 2022年3月2日 | 0.184723ドル |
2022年2月1日 | 2022年2月2日 | 0.198134ドル |
2021年12月16日 | 2021年12月17日 | 0.167606ドル |
2021年12月1日 | 2021年12月2日 | 0.184159ドル |
2021年11月1日 | 2021年11月2日 | 0.188215ドル |
2021年10月1日 | 2021年10月7日 | 0.183085ドル |
2021年9月1日 | 2021年9月2日 | 0.189348ドル |
2021年8月2日 | 2021年8月3日 | 0.181723ドル |
2021年7月1日 | 2021年7月2日 | 0.187502ドル |
2021年6月1日 | 2021年6月2日 | 0.199272ドル |
2021年5月3日 | 2021年5月4日 | 0.203071ドル |
2021年4月1日 | 2021年4月5日 | 0.185064ドル |
上記は、2002年から2022年までの年間分配金合計値の推移と2023年10月までの分配金単価です。
年によって多少の上下はありますが、総合的な利回りとしては年平均2.5~3.0%前後です。
利回りは取得時の債券価格によって変動するため、債券価格が上昇すれば利回りは低く、逆に債券価格が下落すれば利回りは上昇します。
また、株式市場がリスクオンになれば株式が買われ、債券が売られるため利回りは上昇。リスクオフになれば、株式が売られ債券が買われるため利回りは低下となるのが一般的な傾向です。
地政学リスクが高まっているような局面ではTLTなどの債券ETFが強みを発揮するため、ポートフォリオに組み込むのも1つの戦略です。
TLTのトータルリターンは?
TLTは運用から20年ほど経過しているETFですが、設定年来からのリターンは数パーセント程度のプラスです。
債券ETFは安定した値動きが特徴ですが、TLTは比較的値動きの大きい銘柄です。
年間で2.5~3%前後の分配金をもらいつつ、値上がり益も若干ながらに狙えるのがTLTの特徴です。次は、TLTを取り扱いしている証券会社を解説してきます。証券会社選びの参考にしてみてください。
TLTの取り扱いがある国内業者を解説
業者名 | 対応取引 | 取引手数料 | 特徴 | 公式 |
---|---|---|---|---|
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※SBI証券の取引手数料(インターネットコース)は約定代金が2.02米ドル以下で最低手数料0米ドル、上限手数料が20ドル(税込22ドル)となります。コースによって手数料が変わるため詳しくは公式サイトをご確認ください。
※DMM 株では円のみでの取引となり為替手数料として1ドルあたり25銭が発生します。
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
※Webull証券の取引手数料は税抜きをを掲載。
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大手ネット証券では米国株式の約定金額に応じて取引手数料が発生かかります。また、日本円で決済する場合は両替手数料も発生します。
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以前までは取扱銘柄が少なかったのがネックでしたが、ここ最近で銘柄数が大幅に増加。TLTの取り扱いもあるのでぜひチェックしてみてください!
サクソバンク証券
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CFD取引とは、現物をやり取りせず売買差益のみをやり取りする取引方法で日本株式でいう信用取引のことです。
株式CFDでは最大5倍のレバレッジをかけることができたり、売りから取引に入る(空売り)も可能。
TLTのような株式と逆相関の動きをする銘柄では、株式相場の下落に合わせてTLTにレバレッジをかけることで少ない資金でポートフォリオのリスクヘッジに活用できます。
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これまでは購入と決済をするたびに日本円への両替手数料が発生していましたが、今後は米ドルのままで決済後も保有することが可能です。円転するタイミングは自由に決められるため、為替変動を気にせず長期保有ができるようになったサクソバンク証券に注目です!
マネックス証券
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