この記事では、S&P500配当貴族指数をベンチマークとした米国ETF「NOBL」を徹底特集しています。
配当貴族指数の関連ETFは国内、海外を含めて多数の銘柄がありますが、NOBLはS&P500配当貴族指数にのみ焦点を当てた唯一のETFです。
NOBLの概要、パフォーマンス、取り扱いがある証券会社まで詳しく解説しているので、配当貴族指数に投資をお考えの方は参考としてご活用ください。
【NOBL】配当貴族指数の米国ETFについて
NOBLはプロシェアーズ社が運用している米国ETFです。ベンチマークはS&P500配当貴族指数(S&P500 Dividend Aristocrats Index)になります。
S&P500配当貴族指数は以下の条件を満たした銘柄が採用された株価指数です。
S&P500の構成銘柄であること
少なくとも25年間連続で毎年1株当たり配当総額を増やしていること
リバランス参照日時点で最低浮動株調整後時価総額が30億ドル以上
リバランス参照日までの3カ月間の1日当たり平均売買代金が5百万ドル以上
※引用:S&P Dow Jones Indices:S&P500配当貴族指数(メソドロジー)
配当貴族指数にも数多くの種類がありますが、そのなかでも厳しい採用条件なのがS&P500配当貴族指数です。
NOBLはこのS&P500配当貴族指数に連動する運用成果を目指す米国ETFになります。
S&P500配当貴族指数に採用されている米国企業はいずれも、安定した収益と健全な財務状況、高い成長性を誇る有名企業ばかり。
40年以上に渡って連続増配を続けている企業が数多く組み込まれており、激動の時代を潜り抜けてきた歴史を持つ企業が採用されています。
NOBLの概要
運用会社 | ProShares | 国籍 | 米国ETF |
---|---|---|---|
カテゴリ | ETF | 市場 | Cboe BZX Exchange |
設定日 | 2010年9月13日 | ベンチマーク | S&P配当貴族指数 |
NOBLの構成銘柄上位10銘柄と構成比率
NOBL(S&P500配当貴族指数)の構成銘柄トップ10は以下の通りです。
ティッカー | 企業名 | 構成比率 |
---|---|---|
KVUE | ケンビュー | 1.72% |
CLX | クロロックス | 1.7% |
SWK | スタンレー・ブラック・アンド・デッカー | 1.69% |
AFL | アフラック | 1.67% |
CAH | カーディナルヘルス | 1.66% |
CHRW | CHロビンソン・ワールドワイド | 1.63% |
CINF | シンシナティ・ファイナンシャル | 1.63% |
MCD | マクドナルド | 1.62% |
AMCR | アムコア | 1.62% |
ADP | オートマチック・データ・プロセシング(ADP) | 1.59% |
(※2024年9月2日時点。参照:Bloomberg)
構成銘柄は随時入れ替わりますが、全体的に万遍なく分散投資されているのが特徴です。構成比率も上位銘柄はほぼどの銘柄でも1%~2%ほどの比率となっています。
セクター別の比率としては、一般消費財・資本財が約2割ずつ、素材・金融・ヘルスケアが1割ずつといった形です。
ジョンソン&ジョンソンやコカ・コーラ、マクドナルドなど日本でも馴染みのある銘柄も構成銘柄に含まれているので、個別株にも投資される方は銘柄選定の参考にもご活用ください。
NOBLの配当実績(2019~2022年)
2024年/権利落ち日 | – | – | 6/26 | 3/20 |
---|---|---|---|---|
配当額 | – | – | 0.550ドル | 0.386ドル |
2023年/権利落ち日 | 12/21 | 9/21 | 6/21 | 3/22 |
配当額 | 0.655ドル | 0.521ドル | 0.462ドル | 0.353ドル |
2022年/権利落ち日 | 12/22 | 9/21 | 6/22 | 3/23 |
配当額 | 0.600ドル | 0.403ドル | 0.388ドル | 0.352ドル |
2021年/権利落ち日 | 12/23 | 9/22 | 6/22 | 3/23 |
配当額 | 0.633ドル | 0.413ドル | 0.437ドル | 0.376ドル |
2020年/権利落ち日 | 12/23 | 9/23 | 6/24 | 3/25 |
配当額 | 0.534ドル | 0.415ドル | 0.413ドル | 0.343ドル |
2019年/権利落ち日 | 12/24 | 9/25 | 6/25 | 3/20 |
配当額 | 0.440ドル | 0.363ドル | 0.385ドル | 0.240ドル |
※引用:ProShares公式サイト
※小数点3位以下は切り捨てで表記。
NOBLの配当実績は上記の通りです。配当利回りは概ね2%前後で安定しています。
高配当の個別銘柄への投資は、業績悪化による減配や無配のリスクがありますが、NOBLのようなETFは約65銘柄で構成されているため安定した配当が見込めるのがメリット。
また、NOBLと同じ高配当の米国ETFでは「SPYD(SPDR ポートフォリオS&P500高配当ETF)」や「HDY(iシェアーズ 米国高配当株ETF)」などがあります。
SPYDやHDYは単純な配当利回りではNOBLよりも高い利回り(3.5%前後)ですが、騰落率ではNOBLが大きくアウトパフォームしています。
ETFを選ぶ際は、配当利回りだけでなく売却時のキャピタルゲイン(値上がり益)まで計算にいれて選ぶのがポイントです。
NOBLのトータルリターンは?
NOBLは配当に注目したETFのため、キャピタルゲイン(値上がり益)を積極的に狙う銘柄ではありません。
しかし、過去3年では10%近くのリターンを記録しており、若干ながらキャピタルゲインも同時に狙える銘柄です。
「純粋な配当貴族指数のETF投資したい」「配当とキャピタルゲインの両方を狙いたい」という方はNOBLをぜひ検討してみてください。
NOBLの現物/CFD取引対応の証券会社を解説!
次は、NOBLの取り扱いがある証券会社を解説していきます。
NOBLはSBI証券や楽天証券などの大手ネット証券では取り扱いがありません。国内でNOBLの取引ができる証券会社は非常に貴重なので証券会社選びの参考にしてみてください。
IG証券
IG証券はNOBLのCFD取引に対応した証券会社です。CFD取引とは、差金決済のことでレバレッジをかけて売買差益のみを取引する信用取引になります。
IGグループはCFD取引の営業収益で世界No.1のグローバルプロバイダー。
個別株/ETF、株価指数、商品、債券など17,000種類以上のCFD銘柄に対応しており、そのラインナップは国内トップです。
NOBLは1枚から取引可能、最大5倍レバレッジで取引ができます。
もちろん、NOBL以外の高配当ETFや個別株式のCFD取引にも対応。IG証券の口座が1つあれば世界中の金融商品が一度に取引できます。
国内のネット証券会社でNOBLが取引できる証券会社はIG証券ぐらいです。NOBLへの投資を検討されている方はIG証券をチェックしてみてください!
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)