この記事では注目のパワー半導体を主力事業とする米国・海外株式を徹底解説しています。
半導体はテスラに代表されるEV(電気自動車)やChatGPTのようなAIには必要不可欠な部品です。その中でも、より大きな電圧と電流を扱うことができるパワー半導体に注目が集まっています。
一昔前までは日本企業にも世界レベルで半導体に強みを持つ企業が数多くありましたが、現在では最先端チップの開発で海外に遅れを取っています。ここでは、日本株ではなく米国や海外の株式銘柄を厳選して解説しているので、銘柄選びの参考としてぜひご一読ください。
パワー半導体の米国・海外株式に投資するならIG証券にご注目を。
IG証券は国内外株式のCFD取引に対応した国内証券会社です。CFD取引の収益ベースで世界No.1の実績を持つIGグループの日本法人になります。
その特徴は何といっても「取扱銘柄の豊富さ」にあります。株式CFDは約12,000銘柄に対応しており、日本・米国・アジア諸国・欧州まで多種多様な銘柄にIG証券の口座1つで取引が可能。当ページで紹介している銘柄もすべてCFD取引に対応しています。
CFD取引では、最大5倍のレバレッジがかけられるため現物取引よりも飛躍的に資金効率を上げられるのも大きなメリット。「少額資金でも短期間で大きく利益を狙いたい」という方はIG証券が要チェックです!
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
パワー半導体ETFの現物/CFD取引対応!証券会社一覧表
業者名 | 対応取引 | 取扱銘柄数/特徴 | 公式 |
---|---|---|---|
![]() | CFD | CFD銘柄:約17,000種類 圧倒的な取扱銘柄!半導体関連の日本株・米国株・ETFも豊富 | ![]() |
![]() | CFD | CFD銘柄:150種類 厳選された多彩なCFD銘柄と初心者でも使いやすい取引ツール | ![]() |
![]() | 現物 | 米国株式/ETF:約5,000銘柄 業界最低水準の取引手数料とカード決済でのポイント還元! | ![]() |
![]() | 現物 | 米国株式/ETF:約4,900銘柄 100年の歴史を誇る老舗のネット証券会社!米株にも対応 | ![]() |
![]() | 現物 | 米国株式/ETF:約6,000銘柄 国内トップクラスの米株取扱数!大手ならではのサービス充実 | ![]() |
![]() | 現物 | 米国株式/ETF:約4,950銘柄 楽天銀行や楽天カードとの連携でお得に株式投資ができる! | ![]() |
![]() | 現物 | 米国株式/ETF:約7,000銘柄 米国株の本格的な板情報、気配値がスマホで見れる! | ![]() |
パワー半導体について
パワー半導体とは、その名の通り通常の半導体よりも高い電圧、大きな電流を扱うことができる半導体のことをいいます。
株式市場での半導体というとPCやスマホに内蔵されているメモリー半導体やロジック半導体のことを指します。メモリー半導体やロジック半導体は数値の計算やデータの保持などに使われ、主に演算処理を行うために内蔵されます。
一方、パワー半導体は数百ボルトから数十アンペア以上の大電流を扱うことができる半導体です。電車や電気自動車、産業用機械、大型家電に搭載されます。
具体的には、電気自動車に搭載されるインバーターにパワー半導体が使用されます。インバーターとは、モーターの回転速度を調整するための機器でパワー半導体の性能によってエネルギーロスを低減しより効率的なモーター制御が可能になります。
パワー半導体の注目素材「炭化ケイ素(SiC:シリコンカーバイド)」
パワー半導体の材料として注目されているのが「炭化ケイ素(SiC:シリコンカーバイド)」です。SiCはシリコン(Si)と炭素(C)で構成された結晶体で高い電子移動性と耐熱性能を持つのが特徴です。
従来のSi(シリコン)で作られたパワー半導体よりも高温環境での高速スイッチングが可能で、モーター効率が大幅に向上します。米国を代表するEVメーカーのTESLA(テスラ)のモデル3には、SiCインバーターが搭載されています。
モーター効率が向上すれば電力消費は抑えられ、EVの航続距離も大きく伸びます。世界各国のEVメーカーがSiCのパワー半導体に注目しており、需要は年々増している状況です。
引用:Yole Développement(Power SiC 2022)
半導体市場調査を行うフランスの「Yole Développement」は、SiCパワー半導体市場の成長率についてのレポートを公開しています。同レポートでは、2021年より年平均約34%で成長を続け、2027年には63億ドル規模に達するとの予測を公開。
2027年にはSiCパワーデバイス全体の約80%が車載用途になるとされています。以下でも、解説しますがこのSiCパワーデバイスで世界トップのシェアを誇るのが「STマイクロエレクトロニクス」です。
パワー半導体の世界売上高ランキング
上記はSiCを含むパワー半導体デバイスの世界売上高ランキング(2021年度版)です。トップ3はドイツの「インフィニオン・テクノロジーズ」、アメリカの「オン・セミコンダクター」、イタリア・フランスの「STマイクロエレクトロニクス」です。
中でも頭一つ抜けているのがドイツの「インフィニオン・テクノロジーズ」になります。現在のパワー半導体の主流はSi(シリコン)製ですが、シリコン製パワー半導体でトップシェアを持つのがインフィニオン・テクノロジーズです。
2位に付けているオンセミ(オン・セミコンダクター)もパワー半導体でトップクラスのシェアを誇っており、最近ではEV向けのSiCパワーデバイスが業績を牽引しています。
そして、SiCで世界トップシェアのSTマイクロエレクトロニクスは3位です。日本国内のSiCトップシェアはローム(6963)ですが、売上高の規模で比較するとSTマイクロエレクトロニクスには及びません。
次は、このトップ3社について詳しく解説していきます。
パワー半導体で注目すべき米国&海外3銘柄を解説!
IFX:インフィニオン・テクノロジーズ
インフィニオン・テクノロジーズ(Infineon Technologies)はドイツのバイエルン州に本社を構える半導体メーカーです。創業は1999年、シーメンスの半導体部門が切り離されて半導体メーカーとして独立。
車載用半導体、チップカード、センサーなど幅広い半導体製品を設計・製造していますが、特にシリコン製パワー半導体に強みを持っている企業です。
欧州はEVの普及率が日本よりも大幅に高く、ドイツの大手自動車メーカー「フォルクスワーゲン」のEVを中心にインフィニオンのパワー半導体が採用されています。これまでSiパワーデバイスの売上が好調だった同社ですが、SiCにも積極的に投資を行い売上高を飛躍的に伸ばしています。
今後のSiCインバーター需要拡大を見越して製造拠点の拡充を行っています。
ON:オンセミ(オン・セミコンダクター)
オン・セミコンダクターもパワー半導体で世界トップクラスのシェアを誇る企業です。オン・セミコンダクターは、モトローラ社の半導体部門から独立し1999年に設立。
2021年には「onsemi(オンセミ)」としてリブランディングを実施。量産型から最先端製品まで幅広い半導体製品を設計・製造しています。株価も右肩上がりで上昇している注目銘柄です。
オンセミの特徴は全世界に広く製造拠点を保有しているという点です。米国を中心にアジア・欧州各国に製造拠点を構え、グローバルにパワー半導体の製品群を生産することが可能。
2023年1月にはドイツのフォルクスワーゲンとEV向けインバーターの提供に関して、長期にわたる戦略的契約を締結。この提携に関して、同社は「当社の広範な製造拠点は、OEM各社の求めに応じて供給保証を行うのに威力を発揮します」と発表。
2025年頃にEVの新車種を投入する計画の自動車メーカーは多く、世界各国のEVメーカーを相手に高性能なSiCパワー半導体を提供できるのがオンセミの大きな強みです。
STM:STマイクロエレクトロニクス
STマイクロエレクトロニクスは欧州を代表する半導体メーカーの1つです。SiCパワーデバイスでトップのシェアを持つ同社の強みはパワー半導体の1種であるトランジスタ(電流の増幅とスイッチングを行う部品)の開発力です。
これまでトランジスタはシリコン製が主流でしたが、STマイクロエレクトロニクスはSiC(炭化ケイ素)を素材としたトランジスタの開発技術に強みを持っています。特に、動作周波数と最大出力が大きいトランジスタ(IGBTやMOSFETなど)で最先端のパワーデバイスを設計・製造しています。
トランジスタをシリコン製からSiC製にすることで動作可能なデバイスが増え、汎用性が高まります。また、エネルギーロスも大幅に軽減するため各社ともに熾烈な開発競争が行われています。このSiCパワー半導体の技術開発で最先端を走るのがSTマイクロエレクトロニクスです。
すでに、米テスラのモデル3とモデルYに同社のSiCパワー半導体が搭載されており、大きく売り上げを伸ばしています。テスラ以外の自動車メーカーからも旺盛な需要があると同社は発表しており、2023年にはSiCの売上高を10億米ドル(同社売上高の約4分の1)にまで伸ばす見込みです。
パワー半導体の個別株に投資する場合、「どの銘柄に投資するか」が一番難しいところです。業界全体が成長していても、個別的な要因で株価が伸び悩むことはよくあります。
銘柄選定に悩むときは「ETF(上場投資信託)」という選択肢もあります。ETFであれば、個別株リスクを避けつつ半導体業界全体の成長性に投資が可能です。
別記事では、日本と米国の半導体ETFについて詳しく解説しています。
パワー半導体銘柄に投資するならCFD取引に注目
上記で解説した3銘柄は米国および欧州株です。米国株や海外株式に対応したネット証券会社であれば現物で取引が可能ですが、現物よりも注目なのがCFD取引です。
CFD取引とは、「Contract For Difference」の略称で日本語では「差金決済取引」という意味です。レバレッジをかけることで取引額面の全額を用意しなくても取引が可能となる取引方法になります。
CFD取引の最大のメリットは「資金効率が飛躍的に高まる」という点です。株式CFD取引では最大5倍のレバレッジをかけることができるため、現物取引に必要な資金の5分の1で同じ数量の株式を保有することができます。
新しくスタートした米国株式の信用取引では最大レバレッジが2倍ですが、CFD取引では最大5倍まで可能。銘柄も米株以外の欧州株や中国株など世界中の銘柄に分散投資できます。
また、CFD取引では買いだけでなく売り(空売り)も可能です。現物で保有している銘柄と同じ銘柄をCFD取引で売りポジションを持てば、資金を抑えつつ一時的なリスクヘッジにも活用できます。
CFD取引であれば、現物よりも取引の幅が大きく広がります。「少額でも短期間で大きく利益を狙いたい」「半導体の現物株をすでに保有している」という方はCFD取引がおすすめです。
パワー半導体関連銘柄の取り扱いがある国内業者を解説!
次は、上記で解説したパワー半導体銘柄のCFD取引に対応した国内証券会社を解説していきます。
IG証券
冒頭でも簡単に触れましたが、パワー半導体の米国・欧州株に投資するならIG証券にご注目を。
IG証券は12,000種類以上の株式CFDに対応。半導体関連銘柄も日本株から米国株・欧州株まで多彩な銘柄がワンストップで取引できます。
特に、ドイツのフランクフルト証券取引所に上昇しているインフィニオンやスイスに本社を構えるSTマイクロエレクトロニクスは取引できる証券会社が限られてきます。この点、IG証券の口座が1つあれば今回解説した3銘柄はすべて取引可能です。
さらに、日本の半導体注目銘柄である三菱電気や富士電機、ローム、ルネサスエレクトロニクスといった東証上場銘柄にも対応。日経225、ナスダック100などの株価指数、金・ゴールドなどの商品銘柄も取り扱いしています。
CFDの取扱銘柄数では国内トップクラスを誇るのがIG証券です。
取引ツールはマルチデバイス対応のWebブラウザ版ツールと高機能なスマホアプリを提供。Webブラウザ版はWindows/Macの両対応なのでOSを選びません。iPadやAndroidタブレットでも快適な取引環境が構築できます。
豊富なテクニカル指標と描画ツール、アラート機能が利用でき全世界で30万人以上いるIG証券の口座を持つ投資家・トレーダーのポジション比率をチェックすることも可能です。
上記は実際に、IG証券のWebブラウザ版ツールでオン・セミコンダクターの取引画面を開いたものです。
サクサクと動作するため使っていてストレスがありません。株式/ETF、株価指数、商品、債券、外国為替もサイドバーから口座を切り替えるだけで、すぐにポジションを持つことができます。
CFD取引で世界No.1の実績を持つIG証券ならではの高機能なツールに仕上がっています。パワー半導体を含む半導体関連銘柄やその他の多彩なテーマ銘柄に投資するならIG証券をぜひチェックしてみてください!
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
番外編:パワー半導体関連銘柄の探し方
次は、番外編としてパワー半導体の関連銘柄を探す方法を簡単に紹介します。どのツールも便利なものばかりなので気になるものがあればぜひお試しください。
TradingView(トレーディングビュー)
まず、最初に解説するのはTradingView(トレーディングビュー)です。
TradingViewといえば、全世界で1億人以上の投資家・トレーダーが利用する世界標準のチャートツール。このTradingViewには「スパーク」と呼ばれる情報コンテンツがあります。
スパークでは、今、注目されている最新のマーケット情報や時事ネタがテーマ毎にまとめられています。それぞれのテーマに応じて、10~30銘柄ほどでポートフォリオが組まれており、銘柄選定の参考にすることができます。
基本は米国株から選ばれていますが、テーマによっては日本株や欧州株、中国株などのテーマもあります。ポートフォリオは直近のパフォーマンスとセクター別の分布図がグラフ化されているのも便利な点です。
スパークはTradingViewの無料プランでも閲覧可能なので、ぜひチェックしてみてください。
moomoo証券のスマホアプリ
次は、moomoo証券のスマホアプリです。moomoo証券は「米国株投資の常識を覆す」という理念で新しくサービスを開始した証券会社です。
この理念は伊達ではありません。米株投資をされる方であれば必見のスマホアプリを提供しています。
上記はmoomoo証券のアプリで台湾セミコンダクターの取引画面を開いたものですが、情報量が桁違いです。
米国流の最良気配・歩み値が一覧で表示されプロレベルの流動性分析が可能。細かなデータを元にした約定分析と市場分析にも対応しており、個別銘柄の動きから機関投資家の動きまでスマホアプリでチェックすることができます。
また、独自の調査部隊が厳選した旬のテーマを一覧でまとめてくれているため、半導体関連銘柄をピックアップしたり高機能なスクリーナーで厳選することも可能。
moomoo証券のスマホアプリも各アプリストアから無料でダウンロードして利用することができます。別記事ではより詳しく解説しているので気になる方はぜひご一読ください。
ネット証券会社のテーマ投資
最後に国内のネット証券会社ではテーマ投資の一環として今、注目の業界やジャンルをまとめてくれている証券会社があります。
マネックス証券では、アクセスランキングや騰落率ランキング、急上昇ランキングなどランキングから銘柄を選ぶことが可能です。特に、ジャンルが非常に細かく分かれており、検索にキーワードを入力すれば大抵のテーマはヒットします。
国内株式が中心なので日本株で半導体やパワー半導体関連の銘柄をお探しの方はマネックス証券もぜひチェックしてみてください。