この記事では、今、注目されているレバレッジETFのSOXLとSPXLをさまざまな角度から徹底比較しています。
半導体セクターの3倍レバレッジETFである「SOXL」と、S&P500の3倍レバレッジETFの「SPXL」は数あるETFの中でも今、要注目のETFです。
株価の値動きからパフォーマンス比較、取引に対応した証券会社まで解説しているので、銘柄選びの参考としてご活用ください。
SOXL、SPXLの2銘柄比較表
項目 | SOXL | SPXL |
---|---|---|
銘柄 | ディレクション・デイリー 半導体ブル3倍ETF | ディレクション・デイリー S&P500ブル3倍ETF |
市場 | NYSE ARCA | NYSE ARCA |
設定日 | 2010年3月11日 | 2008年11月5日 |
ベンチマーク | ICE半導体指数(ICESEMIT) | S&P500種株価指数(SPXT) |
経費率 | 0.95% | 0.95% |
現物/CFD取引対応 証券会社 | IG証券、DMM 株、SBI証券、楽天証券、マネックス証券 |
SOXL、SPXLを各項目で比較
まずは、SOXLとSPXLの値動きから比較していきます。上記は直近2年の価格変動を対数チャートで比較した画像です。
直近2年ではどのタイミングでもSOXLがSPXLをアウトパフォームしています。特に、2020年3月のコロナショック時から現在まで、SOXLが目覚ましい伸びを見せています。
世界的な半導体の需要増加と供給不足が重なり、半導体セクターの株価が軒並み上昇しているのが1つの要因です。
もっとも、SOXLの最大ドローダウンには要注意です。コロナショック時には約1カ月で86%近い下落を記録しました。一方、SPXLは78%ほどの下落となっています。
2銘柄で比較した場合の値動きとしては、SPXLの方がボラティリティが低く、安定して上昇しています。
上記は、過去10年の価格変動を比較したものです。2016年の間はSPXLがアウトパフォームしていましたが、2017年に入ってSOXLがSPXLを上抜いています。
単純な値上がり率だけでいえば、SOXLは過去10年で約40倍以上、SPXLは約15倍以上もの上昇を記録。
10年で15倍以上のSPXLも素晴らしいですが、それをはるかに上回るのがSOXLです。
もっとも、レバレッジETFはその特徴から単純な値動きだけでリターンが決まらない点に注意が必要です。
SOXL、SPXLのトータルリターンを比較
SOXL | 3カ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
---|---|---|---|---|---|---|
リターン率 | 38.37% | 137.97% | 108.90% | 79.27% | 64.35% | 48.46% |
市場価格 | 38.93% | 139.08% | 109.38% | 79.31% | 64.49% | 48.51% |
※表は2021年11月30日時点の月末トータルリターンの数値を掲載。
※引用:Direction公式サイト(SOXL)
SPXL | 3カ月 | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
---|---|---|---|---|---|---|
リターン率 | 2.21% | 95.40% | 42.14% | 39.59% | 39.00% | 30.28% |
市場価格 | 2.17% | 95.15% | 42.27% | 39.55% | 39.05% | 30.26% |
SOXL、SPXLはともに3倍のレバレッジがかかっているETFです。レバレッジETFは連日上昇する相場では3倍以上の値動きに、逆に連日下落する相場の場合は3倍以上の下落になる特徴があります。
これは、元の価格の3倍ではなく前日の価格に対して3倍のレバレッジがかかるためです。そして、レンジ相場のように上がったり下がったりする場合は、リターンが徐々に逓減します。
つまり、SOXLのように最大ドローダウンが大きい銘柄は大幅に下落した場合、元の価格に戻すのに時間がかかります。
この点を考慮した実際のリターンが上記の表になります。直近1年ではSOXLが138%(約2.4倍)、SPXLが95%(約2倍)と値動きほどの差は出ません。
リスク選好でリターンを追求したい場合はSOXL、リスクを抑えつつリターンを狙いたい方はSPXLがおすすめです!
SOXL、SPXLに関するよくある質問
- SOXL、SPXLを取り扱いしている証券会社はどこですか?
- SOXL、SPXLの構成銘柄は?
SOXLの主要構成銘柄は以下の通りです。
ティッカー 企業名 組入比率 INTC インテル 8.25% AVGO ブロードコム 8.17% NVDA エヌビディア 7.75% TXN テキサス・インスツルメンツ 6.01% QCOM クアルコム 5.25% ADI アナログ・デバイセズ 5.05% MRVL マーベル・テクノロジー 4.13% KLAC KLAコンテール 4.12% MU マイクロン・テクノロジー 4.03% MCHP マイクロチップ・テクノロジー 4.01% ※構成銘柄は2021年9月30日時点、参照:Direxion公式(SOXL)
SPXLの主要構成銘柄は以下の通りです。
ティッカー 企業名 構成比率 APPL アップル 6.11% MSFT マイクロソフト 5.80% AMZN アマゾン 3.92% FB フェイスブック 2.21% GOOGL アルファベット(クラスA) 2.20% GOOG アルファベット(クラスC) 2.06% TSLA テスラ 1.72% NVDA エヌビディア 1.41% BRK-B バークシャーハサウェイ(クラスB) 1.38% JPM JPモルガンチェース 1.34%
SOXL、SPXLの取引ができる証券会社を解説
以下ではSOXLとSPXLを取り扱いしている国内の証券会社、FX/CFD業者を解説しています。証券会社選びの参考としてご活用ください!
IG証券
SOXLやSPXLなどのレバレッジETFから個別株、商品、債券まで国内トップクラスの取扱銘柄数を誇るのがIG証券です。
IG証券はCFD取引営業収益が世界No.1(※)のIGグループの日本法人。17,000種類以上のCFD銘柄に対応しており、IG証券の口座1つで世界中の金融商品が取引できます。
SOXLやSPXLの現物取引に対応している証券会社は国内にいくつかありますが、CFD取引に対応している業者はかなり貴重です。
CFD取引では買いだけでなく、売りからも取引に入れる(空売りができる)ため、SOXLのように暴落時に大きく落ちる銘柄でも下落をトレードチャンスに変えることが可能。
また、すでに現物で保有している銘柄があれば、同数のポジションをCFDで保有することで下落時の一時的なリスクヘッジにも活用できます。取引に柔軟性を持たせられるのがCFD取引の大きなメリットです。
取引ツールもマルチデバイス対応のPC版ツールとスマホアプリの両方に対応。どちらのツールでもIG証券の全銘柄がワンストップで取引できます。
レバレッジETFのようにそのときどきで旬の銘柄をIG証券の口座1つで取引できるのは非常に便利です。SOXLやSPXLなど多彩なレバレッジETFを取引されたい方はIG証券をぜひチェックしてみてください!
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
以下のページではSOXL、SPXL以外の注目のレバレッジETFを個別に特集しています。各レバレッジETFの特徴やパフォーマンス、取引ができる証券会社を詳しく解説しているので、気になる銘柄があれば、ぜひチェックしてみてください。