この記事ではAI・人工知能に焦点をあてた米国ETFと個別株を徹底解説!
AI・人工知能は世界的に研究開発が進められており、一部ではすでに実用化が進み私達の普段の生活にも活用されています。市場規模は年々拡大しており、その成長性は目を見張るものがあります。
米国ETFはAI市場全体に投資することができる金融商品です。AI・人工知能をテーマとした米国ETFの概要、パフォーマンス比較、取り扱い証券会社も合わせて解説しているのでAIに投資されたい方は参考にしてみくださいね!
AIのおすすめETF対応の証券会社一覧
業者名 | 対応取引 | 取扱銘柄数 | AI関連ETF取扱銘柄 | 公式 |
---|---|---|---|---|
IG証券 | CFD | CFD銘柄:約17,000種類 | ARKQ、AIQ、BOTZ、IRBO | |
SBI証券 | 現物 | 米国株式/ETF:約6,000銘柄 | AIQ、BOTZ | |
楽天証券 | 現物 | 米国株式/ETF:約4,950銘柄 | AIQ、BOTZ | |
マネックス証券 | 現物 | 米国株式/ETF:約5,000銘柄 | AIQ、BOTZ |
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買いポジションはもちろん売りポジション(空売り)も可能なので、現物で保有している株式やETFのリスクヘッジにも活用できます。
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※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
AI(人工知能)について
AI(人工知能)とは、人間が行う知的活動の一部をプログラムによって自動化し、問題解決を行うシステム・ソフトウェアのことをいいます。
AIはartificial intelligenceの頭文字を取ってAIと呼ばれます。一口にAIといっても様々な分野でそれぞれに最適なAIの開発研究が進められており、その用途は多岐に渡ります。
身近な例でいえば、音声認識のアレクサ・Siriや検索する際の予測変換(自然言語処理)、お掃除ロボットのルンバ(空間認識)などすでに多くのAIを搭載した製品・サービスが実生活で活用されています。
AIの強みは「人間には不可能な量のデータを正確に処理できる」「膨大なデータから一定の法則・意味を見出す」「学習し使いこむほどに正確性を増す」などの点です。
代表的なのがOpenAIからリリースされた「ChatGPT」という自然言語処理AIです。ChatGPTは名前の通り、チャット形式で受け答えするAIです。このChatGPT、あまりの高性能ぶりで世界中に衝撃が走りました。
実際に使ってみるのが分かりやすいですが、人間と話しているかのような自然な会話が可能です。ChatGPTは使いこむほどに精度が増します。以前の会話を記憶し、より最適な回答を提示してくれます。
リリースからたった5日で100万人のユーザーが登録、約2か月で全世界で1億人が利用するAIサービスになりました。
こうしたAIの技術開発は日進月歩で進んでおり、今後の現代生活の基盤となるインフラにまで成長する期待がよせられています。
熾烈を極めるAIの開発競争ですが、この流れは今後も続くでしょう。早い段階から投資銘柄を決めて仕込んでおくことが重要です。
テスラ(TESLA)はAI技術を応用し完全自動運転タクシーを目指す
EV(電気自動車)の世界的パイオニアである「テスラ(TESLA)」は走行中のドライブ映像から自動車の検出、道路状況、人の動きを感知し自動運転を行う技術を開発しています。
国産車でも高速道路での自動アシストや渋滞時に車間距離を維持してくれる技術を搭載した車はすでに発売されています。
一方、テスラが目指すのは「完全自動運転(FSD)」です。テスラはFSDの技術開発を進め、完全自動運転のタクシーサービスを提供する見通し。
テスラのEV車にはカメラが仕込まれており、生の画像を分析、物体検出、単眼深度測定を行います。道路状況や障害物を認識し、3Dオブジェクトとして直接出力が可能です。
すでに実際の道路を走っている数百万台の車両からリアルタイムで情報を取得し、AIの学習を進めています。
カメラで捉えた空間に対して車の走行軌跡を表示させるコアアルゴリズムも同時に開発。複雑な実際の道路状況に対して的確な判断を下すため、ニューラルネットワークの訓練が繰り返し実施されています。
年を経るごとにAIは学習し、より正確な判断が可能になります。スマホで呼び出し、目的地まで格安で運んでくれる無人タクシーが当たり前になる社会もそう遠くないかもしれません。
AIの市場規模、将来性
AI市場は年間平均成長率が約20%、2030年までに市場規模が2023年の約20倍近くまで拡大するといわれています。
通信・ヘルスケア・自動車・金融・保険といった幅広い業界でDX化(企業活動のクラウド化)が急速に進行しており、蓄積された膨大なデータの分析・統合による業務効率の改善、問題解決への新しい考察を求める動きが活発化。
さらに、ARK社のキャシー・ウッド氏も指摘していますが現代社会はかつてないほど、革新的なテクノロジーが同時進行で進んでいます。5G通信による大容量通信の普及、ロボティクスによる自動化、エネルギー貯蔵の効率化などこれらのテクノロジーはAI技術と相乗効果を発揮し驚異的なスピードで進化を続けています。
AIによるEコマースのレコメンド機能や価格最適化、産業用・医療用ロボットによる生産の自動化、医療補助など例を挙げればキリがないほどです。すでにAI技術は私達の生活に深く浸透しており、その成長は今後さらに加速していくとみられます。
AI・人工知能関連の個別銘柄を解説!
以下では、AI・人工知能関連の注目すべき米国株を解説しています。AIを駆使した特徴的なサービスを提供している企業なので、個別株へ投資をお考えの方は参考にしてみてください。
エヌビディア
ChatGPTの爆発的なユーザー数増加によって最も恩恵を受けているであろう企業がNVIDIA(エヌビディア)です。GPUの設計・製造で最初に名前が出てくるほど言わずと知れた米国の半導体大手企業になります。
ゲーム用GPUの開発で有名ですが、現在はデーターセンター向けのハイスペックGPUや人工知能の機械学習に利用される最先端チップの開発もコア事業として行っています。
ChatGPTのような大規模言語処理AIは機械学習によって数十億にも上る言語パターンを学習し、言葉と言葉の有機的なつながりを理解します。この膨大な演算処理をこなすのにNVIDIAの半導体チップが利用されています。
潜在的な需要が掘り起こされているAI市場において、エヌビディアは最も重要な役割を果たす企業の1つといっても過言ではありません。時価総額で1兆ドルを突破しますます勢いに乗るエヌビディアは要チェックの企業です。
C3.ai(シースリーエーアイ)
C3.aiは大企業向けにAIを活用したソフトウェア製品を提供している米国企業です。主な顧客には石油大手のロイヤルダッチシェルや米国空軍など民間企業から政府組織まで幅広い企業に展開しています。
創業者はオラクル出身のトーマス・シーベル氏です。CRMと呼ばれる会計・製造・オフィスの生産プロセルを自動化するシステムを開発したことで有名な人物です。
約40年以上に渡って米国の情報技術に携わってきたトーマス氏は「今後はAI市場が確実に伸びる」としてC3.aiを2009年に創業。大企業の企業活動を支援する包括的なAIソリューションを提供しています。
C3.ai(シースリーエーアイ)の会社情報、事業概要はコチラ
パランティア
パランティアはFBI、CIAなど米国の国家機関を顧客に抱えるビックデータ解析の企業です。
創業者は電子決済プラットフォーム「PayPal(ペイパル)」を設立したピーター・ティール氏。構造化データと非構造化データの統合に強みを持ち、ビックデータの解析において最前線を走る企業の1つです。
今後、米国だけでなく日本にも進出が予定されており、日本の公官庁でパランティアのシステムが採用される日も来るかもしれません。
アップスタート
アップスタート(UPST)はAIを駆使した全く新しい与信審査を行う米国企業です。
米国の個人融資を対象とし、AIで「将来的に高収入になるかどうか」を判断して融資枠を決定する審査システムを運用しています。AIに蓄積された膨大な与信情報と新しく審査した人の情報を再統合し、与信精度を高めていくシステムを開発しています。
米人気雑誌「Forbes」で米国で最も有望なAI企業としても上位にランクインしたことがある企業です。
デュオリンゴ
デュオリンゴはAIを搭載した語学学習アプリを提供している米国企業です。
徹底したゲーミフィケーション(ゲーム要素を取り入れて楽しみながら利用を促すこと)とAIを駆使した良質な語学学習が世界中で人気となっています。
ダウンロード総数は5億回以上、40カ国もの言語をデュオリンゴのアプリ1つで学習が可能です。高いユーザーの継続率と秀逸なビジネスモデルが特徴的な企業です。
スマホで米株テーマ投資ならmoomoo証券が要チェック!
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詳しくは別記事でも解説しているので気になる方はぜひご一読を。
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ETFならAI市場全体の成長性に投資できる
今後の成長がほぼ確実視されるAI市場ですが、この市場にどう投資するか。個別株も1つの手段ですが、リスクを分散させるなら「ETF」という選択肢もあります。
ETFは一定の基準で選別された株式・債券・その他金融商品を1つにまとめてパッケージ化したものです。最近では特定のテーマに沿って銘柄を選定したテーマ型ETFが大手投資会社を中心に多数リリースされています。
ETFのメリットは「AI市場全体の成長性に投資できる」「個別株を保有するリスクを軽減できる」「手数料が安い」という点。個別株式を保有する場合、その銘柄が大きく株価を上げれば市場平均を上回るパフォーマンス(α:アルファ)を獲得できます。
一方、銘柄固有の操業リスクや分散が効かないデメリットを負うことになります。この点、ETFであれば1銘柄に投資するだけで分散が効くこと、AI市場が他の市場と比べて大きく成長すれば、市場平均を上回るリターンも狙えるメリットがあります。
もちろん、どの金融商品にも一長一短があるためご自身の投資スタイルと照らし合わせて最適な銘柄を選んでいただければと思います。
以下では、AI・人工知能に焦点をあてた米国ETFを解説していきます。気になる銘柄があればチェックしてみてくださいね。
AI・ロボティクス関連の米国ETF一覧表
ティッカー | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
ARKQ | ARK Autonomous Tech.&Robotics ETF | 人工知能、自動化、輸送、エネルギーに関連する科学研究の進歩、またその恩恵を受けることが期待される企業に焦点をあてたETF |
AIQ | グローバルX AI&ビッグデータ ETF | AIテクノロジーの研究開発、利用拡大から利益を受ける可能性がある企業およびビックデータ解析を行うためのハードウェアを提供する企業への投資を目指す |
BOTZ | グローバルX ロボット&AI・ETF | 産業用ロボット、非産業用ロボット、自動運転などに携わる企業を含めロボットや人工知能(AI)の採用・活用の増加から恩恵を受ける企業への投資を目指す |
IRBO | iシェアーズロボティクス・人工知能マルチセクターETF | ロボティクステクノロジーと人工知能の長期的な成長と革新から利益を得る可能性のある先進国および新興市場の企業で構成されるインデックスを対象とするETF |
上記の4銘柄が現在、AI・人工知能をテーマとした主な米国ETFです。各ETFによって構成銘柄に大きな違いがあります。
AIソフトウェアを直接開発している企業やAI技術の発展によって恩恵を受ける企業、さらに米国を中心にしているのか新興国を含むのかなど構成銘柄とその比重によって違いが出てきます。
AI・人工知能関連のETFおすすめ銘柄を解説
AIQ
AIQは米大手投資運用会社グローバルXが提供しているAI・人工知能をテーマにしたETFです。
AIQの特徴は「米国のハイテク銘柄を中心に構成している」という点。AIQはエヌビディアやアマゾン、メタなど米ハイテク銘柄が中心です。
純資産規模は2億ドルと少し小さいですが、AIに焦点をあてつつ米ハイテク銘柄に分散を効かすならAIQがおすすめです。
AIQの構成銘柄トップ10
ティッカー | 企業名 | 構成比率 |
---|---|---|
TSLA | テスラ | 3.93% |
NFLX | ネットフリックス | 3.79% |
NOW | サービスナウ | 3.73% |
ORCL | オラクル | 3.69% |
CRM | セールスフォース | 3.53% |
CSCO | シスコシステムズ | 3.44% |
NVDA | エヌビディア | 3.35% |
META | メタ・プラットフォームズ | 3.21% |
BABA | アリババグループ・ホールディング | 3.2% |
IBM | IBM | 3.19% |
(※2024年11月22日時点。参照:Bloomberg)
BOTZ
BOTZもAIQと同じグローバルX社が提供しているETFですが、AIQと比べてロボティクスに重点が置かれています。
上位構成銘柄をみるとキーエンスやインテュイティブサージカルなどAIを活用したロボティクス関連の銘柄が積極的に採用されています。
BOTZの構成銘柄トップ10
ティッカー | 企業名 | 構成比率 |
---|---|---|
NVDA | エヌビディア | 14.03% |
ISRG | インテュイティブサージカル | 10.54% |
ABBN | ABB | 9.07% |
6861 | キーエンス | 6.87% |
6273 | SMC | 5.41% |
DT | ダイナトレース | 4.41% |
6954 | ファナック | 3.87% |
6383 | ダイフク | 3.49% |
PEGA | ペガシステムズ | 3.12% |
6645 | オムロン | 2.97% |
(※2024年11月22日時点。参照:Bloomberg)
特に、インテュイティブサージカルのような医療分野でもAIの活用が進んでおり、放射線科医の画像診断システムや膨大なカルテを解析するAIシステム、過去の診断情報から最適な処置を導き出すAIソフトウェアなどその活用法は多岐に渡ります。
また、ゲノム解析の際に膨大な遺伝子情報の演算処理を行うためのチップ(半導体)にも需要が広がっている状況です。
ロボティクス、医療・ヘルスケア分野のAI技術発展に投資されたい方はBOTZをチェックしてみてください。
IRBO
IRBOは米大手投資運用会社のiシェアーズが運用するAIをテーマとしたETFです。
IRBOの特徴は「先進国から新興国までセクターを問わずに構成している」という点。構成銘柄には中国株や欧州株、マイナー銘柄など業界、国を問わずAIの技術開発を進めている企業、その恩恵を受けるであろう企業が選別されています。
他の3銘柄と比べてIRBOは配当が出る点も注目ポイントです。巨大企業が多く構成銘柄に含まれており、安定した収益と配当を実施している企業が組み込まれています。グロース銘柄ではなく安定した銘柄に比重をおきつつ投資したいという方はIRBOがおすすめ!
IRBOの構成銘柄トップ10
ティッカー | 企業名 | 構成比率 |
---|---|---|
NVDA | エヌビディア | 6.54% |
AVGO | ブロードコム | 5.4% |
AMD | アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | 4.81% |
PLTR | パランティア・テクノロジーズ | 4.74% |
CRWD | クラウドストライク・ホールディングス | 3.67% |
INTC | インテル | 3.25% |
FTNT | フォーティネット | 3.21% |
ADSK | オートデスク | 3.16% |
GOOGL | アルファベット | 3.11% |
META | メタ・プラットフォームズ | 3.09% |
(※2024年11月22日時点。参照:Bloomberg)
AI・人工知能ETFの各社取り扱い銘柄
銘柄 | IG証券 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|---|
取引方法 | CFD | 現物 | 現物 | 現物 |
ARKQ | 〇 | × | × | × |
AIQ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
BOTZ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
IRBO | 〇 | × | × | × |
公式 |
上記は今回解説した4銘柄の各証券会社の取り扱い状況です。
IG証券では、4銘柄ともにCFD(差金決済取引)にて取引が可能です。
DMM 株はBOTZの現物取引のみに対応。SBI証券、楽天証券、マネックス証券はAIQ、BOTZの現物取引が可能です。
特に、楽天証券は指定のETFが買付手数料無料となっており、AIQはその対象銘柄となっています。AIQへの投資を検討されている方は楽天証券がおすすめ!
短期間で大きく利益を狙うならIG証券のCFD
AI・ロボティクス関連のETFでCFD取引をするなら注目なのがIG証券です。
CFD取引とは差金決済取引のことで日本株でいうところの信用取引と同じイメージの取引方法です。
株式CFDでは最大5倍のレバレッジをかけられるため、現物取引よりも資金効率を飛躍的に高めることが可能。また、空売りもできるため下落局面でも利益を狙うことができます。
現物で保有している銘柄があれば、下落局面で売りポジションを保有すれば一時的なリスクヘッジにも活用できるなど取引の幅が大きく広がるのがCFD取引です。
IG証券の親会社であるIGグループはCFD取引で世界No.1の営業収益(※)を誇るグローバルプロバイダー。全世界15カ国以上、30万人以上のトレーダーに利用されているリーディングカンパニーです。
IG証券の特徴は「国内トップクラスの取扱銘柄数を誇る」という点。個別株式・ETF、株価指数、商品、債券まで17,000種類以上のCFD銘柄を取り扱いしています。
これだけの銘柄が取引できる国内業者は他にありません。AI関連のETFに関しても、ARKQ、AIQ、BOTZ、IRBOの4銘柄すべて取引が可能。
IG証券の口座が1つあれば大抵の金融商品は取引できるため、世界中の出来事をトレードチャンスにすることができます。現物取引よりも資金効率を高めてより効率良く投資されたい方はIG証券をチェックしてみてください!
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)