この記事ではコーヒー、ココアのCFD取引、先物取引に対応した国内業者を徹底解説!CFD取引に対応したネット証券会社やFX会社はいくつかありますが、コーヒー・ココアを取扱いしている業者はかなり少数です。
以下では各業者の取扱銘柄や基本スペック、特徴を詳しく解説。コーヒーとココアの概要や相場動向も簡単にまとめています。コーヒー・ココアのCFD取引や先物を取引されたい方はぜひご活用ください!
コーヒー・ココアのCFD/先物が取引できる国内業者一覧表
FX業者 | 取引の種類 | 取扱銘柄 | 公式サイト |
---|---|---|---|
![]() | 商品CFD ETF コーヒー関連株式CFD | 農産物CFD:シカゴ大豆先物、シカゴ大豆油先物、シカゴ大豆ミール先物、シカゴコーン先物、シカゴコメ先物、ロンドン砂糖、NY砂糖、シカゴ小麦、NYオレンジジュース先物、シカゴ生牛先物、シカゴ材木先物、NY綿花先物、ロンドンコーヒー先物、NYコーヒー先物、ロンドンココア先物、NYココア先物 | ![]() |
![]() | 商品CFD ETF コーヒー関連株式CFD | 大豆、コーン、小麦、砂糖、コーヒー、ココア、生牛 | ![]() |
コーヒーの概要、相場動向
コーヒーは世界中で楽しまれている嗜好品の1つ。「食後にコーヒーはかかせない」という方も多いのではないでしょうか。
コーヒーは世界60カ国以上で生産されており、国別ではブラジルが生産量第1位、次にベトナム、コロンビア、インドネシアと続きます。
ブラジルは世界の生産量全体の3割以上を占めており世界的なコーヒー生産国です。ブラジルで主に生産されるアラビカ種はコーヒー豆の世界生産量の7割~8割を占めている品種になります。
先物取引は主にアラビカ種とロブスタ種の2種類
コーヒーは主にニューヨークとロンドンの商品取引所で取引されており、ニューヨークはアラビカ種をロンドンはロブスタ種を取扱いしています。
このうち、ロンドンで取引されるアラビカ種の国際価格をCプライスと呼び、コーヒーの国際取引における指標価格とされています。
アラビカ種は品質価値が最も高く、低温/高温/多雨/少雨などの天候に作柄が影響されやすい品種です。主にブラジルやコロンビアで栽培されています。
一方、ロブスタ種はアラビカ種と比べて樹勢が強く栽培しやすい品種です。主にベトナムやインドネシアで栽培されています。
コーヒーは気候変動に影響を受けやすい
コーヒーのCFD取引や先物取引をする際に注意したいのは「栽培地域の気候変動」です。
国際価格の指標とされているアラビカ種は天候に作柄が影響されやすくブラジルやコロンビアで天候不順が続くと生産量が減少し、価格が不安定になる傾向があります。
特に、主要生産地域であるブラジル南部では例年6月から8月にかけて霜が降りることがあり、霜害がコーヒーノキ(コーヒーの実がなる木)を傷め翌年以降の作柄に影響を与えます。
その他にも病害、虫害、需給関係、政治状況など価格変動の要因は様々ですが取引される際には生産国の天候に要注意です。
コーヒー先物の相場状況
コーヒーの先物相場は2021年から価格が高騰。2021年の年初では1ポンドあたり123セントだった価格は12月には240セントまで上昇し、たった1年で2倍近い上昇を記録しました。
この背景には、ブラジルで発生した深刻な水不足があります。ブラジルは高級品種とされているアラビカ種の約7割を生産しており、そのブラジルが100年に一度ともされる水不足に見舞われた影響です。
もっとも、2023年に入り晴天の日が続き2月から3月にかけてコロンビアのコーヒーの木が多数開花。これにより2023年後半には大収穫が見込まれています。
コーヒー相場はボラティリティが非常に高まっているため、短期的なトレードをするには値幅を大きく取れるチャンスにもなります。取引の際にはポジション数量、リスク管理を徹底して取引いただければと思います。
ココアの概要、相場動向
コーヒーと並んで日本でも愛飲されているのがココアです。ココアはカカオの実から獲れるカカオ豆を加工して作られます。みんなが大好きなチョコレートも同じカカオ豆から製造されます。
原料となるカカオ豆は主に西アフリカ、ギニア湾周辺諸国のコートジボワール、ガーナ、カメルーンといった国で生産されています。
カカオ豆の大半はカカオベルトで生産される
世界で消費されるカカオ豆の半分以上は西アフリカ諸国で生産されています。
カカオの生育には年間を通して寒暖差が少なく、日照時間の平均が1日5時間~7時間、降雨量は年間2,000mm以上など多くの条件があります。
これを満たす土地が西アフリカ、東南アジア、中南米のカカオベルトと呼ばれる地域です。
ココア相場はボラティリティが高い
カカオ豆もコーヒーと同じくニューヨークとロンドンの取引所で先物が取引されており国際価格が形成されています。カカオ豆の国際価格はこれまで激しい乱高下を繰り返してきた歴史があります。
原産地の天候による生産量の増減、世界的なココアとチョコレートの需給、政治リスク/輸出輸入政策の変更など多くの要因によって非常に高いボラティリティがある相場です。
主要生産国であるコートジボワールやガーナではカカオ農家は最貧困層に分類されます。現地での労働格差、適正賃金での雇用といった構造的な社会問題による生産量の不安定さ、森林伐採による生産地の減少など変動要因は多岐にわたります。
ココア先物の相場状況
ココアの先物相場はチャート画像を見ていただければお分かりかと思いますが、短期間で上下に大きく値動きするのが特徴です。
テクニカル的には2023年に入り価格が高騰。2,800ドルから2,250ドルの間でレンジ相場を形成していたところから上抜けしている状況です。季節的な売買も盛んに行われるため非常にボラタイルな動きをしています。
コーヒーと合わせて取引する際にはリスク管理に十分お気をつけてお取引ください。
コーヒー、ココアを商品CFDで取引するメリット
個人投資家やトレーダーがコーヒーやココアを取引する際の方法としては、主に先物取引とCFD取引の2つがあります。
このうち、先物取引は国内で取り扱いをしている証券会社が少ないこと、取引額面が大きく敷居が高いこと、限月を迎えた際に現物のやり取りがあることなど取引のハードルが高い取引方法になります。
純粋にコーヒーやココアの値動きから売買差益を獲得したい場合にはCFD取引がおすすめです。CFD取引とは差金決済取引のことで、現物をやり取りせず売買差益のみをやり取りする取引方法です。
取引手数料は基本的に無料
現物取引と比べて少額の資金で始められる(最大20倍レバレッジ)
売りから取引に入れる(空売り)ができる
先物取引では取引期限があるが、CFDには取引期限がない
CFD取引では原資産(価格形成の際に参照する銘柄)となる銘柄から取引レートを形成し、売買を行います。コーヒー先物やココア先物の価格を参照したレートで取引ができるため、先物の値動きから売買差益を獲得することができます。
以下で解説するコーヒー、ココアの商品CFDに対応した証券会社では取引手数料が無料。取引コストとして、スプレッドが発生します。取引の要領としてはFXとほぼ同じです。
レバレッジは最大20倍までかけることが可能。FXと同じように売りからも取引に入れるため、上昇・下落のどちらでもトレードチャンスにすることができます。また、先物取引とは異なり取引期限がないこともメリットです。
コーヒー・ココアはいくらから取引できる?
■コーヒー(NYコーヒー先物):最小1.5ロットあたり・・・139,037円
■ココア(NYココア先物):最小2ロットあたり・・・29,365円
※2023年5月1日時点の必要証拠金を掲載。必要証拠金は取引時の原資産価格によって変動します。
上記はコーヒー・ココアのCFD取引に対応したIG証券の必要証拠金を掲載しています。先物取引と比べると少額資金から取引できるのもCFD取引のメリットです。
ボラティリティが高まっているコーヒーやココア相場はCFD取引で値動きを狙うには良いボラティリティを提供してくれます。短期間で大きく売買差益を狙いたい方はCFD取引にご注目ください。
コーヒー・ココアのCFD/先物対応!国内業者を解説!
以下ではコーヒーとココアのCFD取引、先物取引に対応した国内業者を解説しています。CFD業者の中でもコーヒーとココアの取り扱いがある貴重な業者なので業者選びの参考としてご活用ください。
IG証券
IG証券は国内CFD業者の中でもトップクラスの取扱銘柄数を誇るCFD業者です。その銘柄数は17,000種類以上。日本株/米国株/中国株などの個別株、世界各国の株価指数、原油/金などのコモディティまで多彩なラインナップを取り揃えています。
コーヒー・ココアを含む農作物も非常に充実しており、それぞれニューヨーク/ロンドン取引所の先物CFDに対応しています。
農作物CFDではその他にも大豆、コーン、コメ、砂糖、綿花など他の業者では取引できない銘柄にも対応。IG証券の口座があれば世界中の金融商品に投資が可能です。
IG証券のCFD各銘柄一覧表(一部抜粋)
項目 | 取扱銘柄 |
---|---|
FX | 米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/円、豪ドル/米ドル、ユーロ/ポンドポンド/円、ユーロ/スイスフラン、ユーロ/豪ドル、ポンド/スイスフラン、ポンド/米ドル、NZドル/米ドル、米ドル/カナダドル、米ドル/スイスフラン、NZドル/円、カナダドル/円、スイスフラン/円、トルコリラ/円、南アフリカランド/円、ブラジルレアル/円、メキシコペソ/円など約100通貨ペア |
株式CFD | アップル、アマゾン、AIG、シスコシステムズ、エクソンモービル、キャタピラー、シティグループ、グーグル、IBM、インテル、マクドナルド、マイクロソフト、ヒューレット・パッカード、オラクル、ヤフー、フェイスブック、テスラ、JPモルガン、バンクオブアメリカ、任天堂、ファーストリテイリング、トヨタなど約12,000銘柄 |
株価指数CFD | 日経225、NYダウ、S&P500、ナスダック、FTSE、DAX40、CAC40、IBEX35、ラッセル2000、FTSE MIB、SMI、OMXS30、AEX、OBX、FTSE/ATHEX Large Cap、OMX Copenhagen 25 Index、TAIEX、Singapore Free Indexなど約40銘柄 |
商品CFD | WTI原油、北海原油、スポット銀、スポット金、NY天然ガス、NYヒーティングオイル(灯油)、NY無鉛ガソリン、スポットプラチナ、NYHG銅、シカゴ大豆油、シカゴコーン、NYココア、NY綿花、パーム原油、アルミニウム、NYコーヒー、シカゴ材木、シカゴ生牛、ロンドンココア、ロンドンコーヒー、ロンドン砂糖、NYオレンジジュース、シカゴコメ、シカゴ大豆、NY砂糖、シカゴ大豆ミール、シカゴ小麦、銅、鉛、ニッケル、亜鉛など |
債券先物CFD | 日本国債先物、米国国債先物(2年、5年、10年、30年)、ウルトラ米国長期国債先物、ドイツ10年国債先物、英国10年国債、イタリア長期国債、OATーフランス国債先物など |
IG証券はロンドンに本社を構えるIGグループに日本法人。IGグループは世界15カ国以上でCFDサービスを展開しており、CFD営業収益で世界No.1(※)の金融プロバイダーになります。
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
CFDの他にもバイナリーオプションやノックアウトオプションといった多彩な取引方法に対応したり取引数量が無制限だったりと魅力的なサービスを提供している業者です。
ココア先物のCFDは最小ロットあたりの必要証拠金が29,365円(2023年5月1日時点)です。少額から取引がスタートできるのも注目ポイント。
取引ツールはマルチデバイス対応のWebブラウザ版ツールとスマホアプリの2種類を配信。どちらのツールも豊富なテクニカル指標と描画ツールを標準搭載しているハイスペックツールです。
「豊富な取扱銘柄」「充実の取引ツール」「信頼の実績のある企業グループ」と3拍子揃っているのがIG証券の魅力。コーヒーやココアをCFD取引される際はIG証券をぜひチェックしてみてください。
サクソバンク証券
サクソバンク証券もコーヒー、ココアのCFD取引に対応した国内業者です。コーヒー、ココアともにニューヨークとロンドン取引所の各銘柄に対応。
世界23の海外取引所で先物を取り扱いしており幅広い先物商品の中から投資先を選択可能。国内業者でコーヒー、ココアの先物取引に対応しているのはかなり貴重です。
決済通貨は米ドルで1ロットあたり6.0米ドルが取引手数料(最低取引手数料10米ドル)となります。ちなみに、サクソバンク証券もCFD銘柄は約9,000種類以上に対応しており充実のラインナップを誇っています。
サクソバンク証券はデンマークのコペンハーゲンに本社があるサクソバンク投資銀行(サクソバンクA/S)の日本法人です。日本でも欧州銀行系オンライン証券会社として10年以上、金融サービスを提供しており企業としての実績、信頼はお墨付き。
また、取引ツールが非常に本格的なのもサクソバンク証券の魅力。外国為替、株価指数、外国株式、商品、ETF、先物など多彩な銘柄がプロ仕様の本格ツールで取引できます。
「プロ仕様の取引ツールを利用したい」という方はサクソバンク証券が要チェック!