この記事では、レバレッジETFのなかでも注目のTECL(ディレクション デイリー テクノロジー株 ブル3倍ETF)を徹底解説。
国内のネット証券会社でTECLの取り扱いがある業者は少なく、それぞれに取引方法も異なります。
TECLの解説と合わせて、各社の違いなども解説しているので証券会社選びにもご活用ください!
資金効率を高めてTECLに投資するならIG証券!
IG証券はTECLの株式CFD取引に対応した証券会社です。株式CFD取引とは、現物株をやり取りせずレバレッジをかけて売買差益をやり取りする取引方法。
CFD取引では、最大5倍のレバレッジをかけることで資金効率を飛躍的に高めることが可能。空売りもできるため、ハイテク株の下落局面では売りポジションを持つことで利益獲得のチャンスに変えることができます。
さらに、現物で保有している株式やETFがあれば反対ポジションをCFDで持つことで、一時的なリスクヘッジも可能。取引の幅が大きく広がるのがCFD取引のメリットです。
IG証券は国内トップクラスの17,000種類以上のCFD銘柄に対応。TECL以外にもSPXLやSOXL、CURE、WEBLなど注目のレバレッジETFを網羅しています。
現物株式よりも資金効率を高めてTECLに投資されたい方はIG証券が要チェックです!
TECLについて
TECL(ディレクション デイリー テクノロジー ブル3倍ETF)は米国の情報技術セクターに特化したレバレッジETFです。
運用会社はレバレッジETFで人気のディレクション・インベストメンツ。ベンチマークインデックスは「テクノロジー・セレクト・セクター指数(IXTTR)」になります。
2020年より始まった新型コロナウイルスのパンデミックでIT業界を中心に大幅な業績向上、株価上昇が記録されていますが、その中心的な米国IT企業を主力の構成銘柄にしているのがTECLです。
TECLはアップルとマイクロソフトの2社だけで大半の構成比率を占めています。したがって、この2社の株価はTECLのレートに大きく影響を与えます。
また、半導体大手のエヌビディアやPhotoshopで有名なアドビなど各業界でグローバルに事業展開を行っているIT企業が高い構成比率で組み込まれているのも特徴です。
もっとも、この構成比率はベンチマークインデックスであるIXTTRの構成比率です。TECLはIXTTRの3倍レバレッジを効かせるため、キャッシュリザーブや債券が組み込まれています。
厳密にはTECLの構成銘柄ではない点にご留意ください。
米国情報技術セクターに特化した3倍レバレッジETF
ベンチマークインデックスは「テクノロジー・セレクト・セクター指数(IXTTR)」
IXTTRに対して1日あたりの変動率が約3倍
上昇トレンド継続でリターンは3倍以上に、下落トレンド継続で損失は3倍以上になる
レンジ相場が続く場合、複利効果でリターンが逓減していく
経費率が0.95%と通常のETF(レバレッジ1倍)よりも高め
配当利回りは低い⇒配当金よりも値上がり狙いでの保有が最適
TECLはベンチマークインデックスに対して、1日あたりの変動率が300%を目標に運用されているETFです。
2日以上保有するとベンチマークインデックスから価格が乖離していくという特徴があります。基本的には短期~中期スパンでの保有が推奨される銘柄になります。
もっとも、余裕を持った資金量とポジション管理を徹底することで長期保有するのも投資方法の1つです。
レバレッジETFは「連日、上昇する相場ではリターンが3倍以上になる」「連日、下落する相場では損失が3倍以上になる」という特徴があります。
これは複利効果と呼ばれTECLだけでなくレバレッジETF全般に当てはまる特徴です。右肩上がりの相場では目覚ましいパフォーマンスを発揮してくれますが、下落相場にも弱いのでトレードの際はドローダウンに要注意の上、お取引ください。
TECLとVGTの比較
上記はTECLと同じ情報技術セクターの銘柄で構成されたVGT(バンガード 情報技術ETF)の値動きを比較した画像です。
一目見てもお分かりですが、同じ情報技術セクターのETF(レバレッジ1倍)と比較しても明らかにTECLがアウトパフォームしています。これがレバレッジETFの強みですね。
ただし、最大ドローダウンには要注意です。2020年3月のコロナショック時は約1カ月で74%の下落となりました。激しいドローダウンがあることは事前に想定しておく必要があります。
コロナショック後は、底値から約1年半で約8倍以上にまで急激に上昇しています。下がれば買いが入るのはやはり米国IT企業の底力といえます。
TECLは通常のETFよりもボラティリティの高い銘柄です。実際の取引の際は余裕を持った資金とポジション数量に十分ご注意ください。
TECL(Direxionデイリー・テクノロジー・ブル)の概要
運用会社 | Direxion Investments | 国籍 | 米国ETF |
---|---|---|---|
カテゴリ | レバレッジETF | 市場 | NYSE Arca |
設定日 | 2008年12月17日 | 原資産 | テクノロジー・セレクト・セクター指数(IXTTR) |
決算 | 四半期 | 経費率 | 0.95% |
ハイテク銘柄の下落局面ではインバース型のTECS
アップルやマイクロソフトなど世界的なIT企業といえども、株価は右肩上がりで上昇し続けるわけではありません。
上昇、下落、レンジ相場を繰り返しながら徐々に上昇していくのが株価の基本的な値動きです。この点、3倍レバレッジが効いているTECLは下落トレンドが継続すると、加速度的に株価が下落していきます。
「これから株価が下がりそう」というときリスクヘッジとして活用できるのがインバース型のTECSです。TECSはハイテク株が値下がりすると株価が上がる銘柄です。
下落が継続している間はTECSでポジションを保有し、TECLのリスクヘッジとして利用すれば取引の幅が広がります。
当ページで解説している証券会社ではDMM 株以外の証券会社でTECSの取り扱いがあります。下落局面でも利益を狙えるTECSにもご注目ください。
TECLに関するよくある質問
- TECLを取り扱いしている証券会社はどこですか?
TECLは国内ネット証券会社ではDMM 株、SBI証券、楽天証券、マネックス証券が現物取引に対応しています。
CFD取引であれば、IG証券が取り扱い。
- TECLの配当金は?
TECLでは直近で配当が行われていません。TECLは基本的に配当よりもキャピタルゲイン(値上がり益)を狙う銘柄になります。
- TECLの買い方、おすすめの投資方法は?
上記で解説した証券会社や国内業者で口座開設を行い、現物取引もしくはCFD取引にて投資を行うのが主な方法です。
TECLはレバレッジETFという特徴から短期~中期スパンでのデイトレードやスイングトレードが推奨されます。
長期スパンでの投資は最大ドローダウン、価格の逓減に十分ご注意のうえお取引ください。
TECLの取り扱いがある国内業者を解説!
次は、TECLの現物取引、CFD取引に対応した国内業者を解説していきます。
IG証券
上記でも簡単に解説しましたが、IG証券はCFD銘柄で国内トップクラスの取扱銘柄数を誇る国内業者です。CFD銘柄は総数17,000種類以上に対応。これだけの銘柄数を取り扱いしているのは国内でIG証券だけ。
レバレッジETFはTECL、SPXL、CUREなど主要銘柄はもちろん、かなりマイナーな銘柄も取引可能。TECLの主要構成銘柄であるアップルやマイクロソフトなど個別株式も12,000種類以上に対応しています。
相場状況に応じてボラティリティがある銘柄を取引するのは短期トレードのコツの1つ。IG証券の口座が1つあれば米国株式市場で大抵の銘柄はカバーすることができます。
IG証券の取引ツール
IG証券はマルチデバイス対応のPC版ツールとスマホアプリの2種類を配信しています。PC版は豊富なテクニカル指標と描画ツールを標準搭載しており、投資上級者でも満足できるハイスペックツールです。
どちらのツールでもIG証券で取り扱いのある銘柄はすべて取引が可能。ETF、米国個別株、株価指数、商品、債券、FXなど多彩な銘柄をワンストップで取引できるのもIG証券の大きな魅力です。
また、約70種類の主要米国株式は取引時間が延長されており、プレマーケット、アフターマーケットの時間外取引が可能です。「銘柄の豊富さで選びたい」という方はIG証券が要チェック!
DMM 株
TECLの現物取引をお考えの方はDMM 株にご注目ください。DMM 株は「米国株式の取引手数料が0円」のネット証券会社です。
通常の証券会社であれば約定代金に応じて取引手数料が発生しますが、DMM 株では何度取引しても取引手数料が無料。
円貨決済のため1ドルあたり25銭の為替手数料が発生する点には注意が必要ですが、これはSBI証券や楽天証券でも同じです。
大手ネット証券の取引手数料(約定代金×0.495%)がかからない分、業界最安値水準の手数料で米国株式/ETFが取引できます。
もともとDMM 株では、TECLの取り扱いはありませんでしたが2021年3月17日より新たに追加されました。銘柄数は少なめですが、ユーザーの声に応じて人気銘柄を随時追加しています。
「取引コストはできるだけ抑えたい」「取引したい銘柄は決まっている」という方はDMM 株が要チェック。
SBI証券
TECLをはじめとしたディレクションETFを多数取り揃えているのがSBI証券です。
SBI証券ではSPXL、SPXS、CURE、NUGT、TMV、DUSTなどディレクションが提供している人気のレバレッジETFを豊富に取り揃えています。
取引方法は現物取引のみですが、長年に渡って日本市場で金融サービスを提供してきた実績と信頼のある老舗のネット証券会社です。
取引手数料も【約定金額×0.495%(税込)】とネット証券会社のなかではリーズナブルな料金設定です。
SBI証券は決済方法が豊富なのも注目ポイント。円貨決済だけでなく、米ドル決済、さらに国別の通貨決済にも対応しています。
また、米国貸株サービスや外貨出金サービスなど大手ならではの充実したサービスが受けられるのもSBI証券の魅力です。
楽天証券
楽天証券もTECLの現物取引に対応した国内ネット証券会社の1つです。
楽天証券は国内外株式・海外株式、FX、CFD、先物・オプション取引など多彩な取引方法に対応した証券会社。
TECLは現物取引のみですが、取引手数料の1%(大口優遇なら2%)が楽天ポイントで返ってくるサービスも提供しています。
また、VOO(バンガード S&P500ETF)やSPY(SPDR S&P500ETF)など楽天証券が指定する一部の米国ETFは買付手数料が無料。
楽天銀行との連携(マネブリッジ)を利用すれば、銀行口座からの振込手数料が無料、預金金利の優遇を受けたりすることも可能です。
新規口座開設者には各種特典も豊富に用意されているので、普段から楽天の関連サービスを利用するという方には楽天証券がおすすめ。
マネックス証券
マネックス証券は国内ネット証券会社のなかでも米国株/中国株が非常に充実している証券会社です。
米国株はADR銘柄やETFを合わせて4,000銘柄以上に対応。もちろん、TECLも現物取引にて対応しています。
さらに、マネックス証券で注目したいのが「時間外取引に対応」「為替手数料が無料」という点です。
米国株式の立会時間は通常、日本時間の深夜ですがマネックス証券ではプレ・マーケット(22:00‐23:30)とアフター・マーケット(翌6:00‐9:00)でも取引が可能。
深夜帯以外でも取引できるのは米国株式を頻繁にトレードする方であれば、非常に嬉しいポイントですね。
さらに、マネックス証券では米国株を購入する際の為替振替手数料が無料です。注目ポイントがたくさんあるマネックス証券もおすすめの証券会社の1つです。
以下のページではTECL以外のレバレッジETFを個別に特集しています。S&P500に連動したSPXLやナスダック100に連動したTQQQなどレバレッジETFにも多彩な種類があります。
各レバレッジETFの特徴やパフォーマンス、対応業者を詳しく解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください。