「パラジウム、プラチナに投資したい」
「金や銀などの貴金属を取引したい」
この記事では、パラジウムやプラチナ、金、銀などの貴金属が取引できるFX業者や証券会社を一覧表にて比較しています。少数ではありますが、国内のネット証券会社やFX会社の中でも貴金属に投資できる会社があります。
先物取引やCFD銘柄として投資ができるFX業者や現物投資も可能なネット証券など、各社の特徴や取扱い銘柄など詳しく解説。貴金属の投資に興味がある方はぜひご活用ください!
パラジウム・プラチナが取引できる国内証券会社比較表
CFD業者 | 銘柄数 | 特徴 | 公式サイト |
---|---|---|---|
IG証券 | 約17,000銘柄 | 総銘柄数17,000種類以上! CFD営業収益で世界No.1(※) 全銘柄が1つのツールで完結! | |
楽天CFD | 78銘柄 | 人気の株アプリ「iSPEED」対応 指数、商品、VIXの充実ラインナップ |
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
当サイトの商品CFD比較・特集記事
パラジウム・プラチナの相場状況、今後の見通し
2022年2月、ロシアはウクライナへ軍事進行を強行しました。ロシアはパラジウムの生産量で世界1位の主要国家であり、全世界の約40%をロシアが産出しています。米国および欧州など各国はロシアに対する経済制裁を実施し、海上・航空輸送を制限。
その結果、パラジウム先物は一時、1オンスあたり3165ドルを超えて史上最高値を更新しました。現状では戦争状態が長期化し相場も侵攻前の水準以下にまで下落している状況です。
また、相場下落の主たる原因の1つが米国を筆頭としたインフレです。パラジウムは需要の大半が工業用のため景気動向には敏感に反応します。
もっとも、米国のインフレは落ち着きを見せ始めており、段階的に利下げを行っていく見通しです。
今後の相場動向を予測するのは困難ですが、パラジウムは需要と供給のバランスが少しでも崩れると激しく値動きする傾向にあります。トレードの際には細心の注意を払ってお取引ください。
引用:BYD公式サイト(https://www.bydglobal.com/)
世界で最も熾烈なEVの開発競争が行われている中国。その中国でEV・PHEVの販売台数で長年トップを走り続けるのがBYDです。
独自開発の蓄電池(リチウムバッテリー)は世界でもトップクラスの性能を誇ります。中国政府の強力なバックアップのもと、その技術力を年々、高めているBYDはEVメーカーとして要注目の企業です。
別記事にてBYDを詳しく解説しているので気になる方はぜひご一読ください。
一方、プラチナは比較的安定した値動きをしています。プラチナの主要産出国は南アフリカです。南アフリカは全世界の約70%、残りはロシア、ジンバブエ、カナダといった国から生産されている鉱物です。
したがって、値動きはパラジウムやゴールドと比べればおとなしい動きです。概ね1100ドルから800ドルの間でレンジ相場を形成しています。
今後、ロシアとウクライナ情勢がどのように展開していくのか。戦争状態は泥沼化しており解決までには長い道のりとなる見通しです。
ウクライナ情勢の動向次第でパラジウム・プラチナ先物の価格は乱高下することが予測されます。ボラティリティーには十分ご注意の上、取引に臨んでいただければと思います。
パラジウム・プラチナをCFDで取引するメリット
取引手数料は無料(商品CFD)
現物取引と比べて少額の資金で始められる(最大20倍レバレッジ)
売りから取引に入れる(空売り)ができる
先物取引は取引期限があるが、CFD取引は期限がない
CFD取引は日本語で差金決済取引のことで、現物をやり取りせず売買差益のみをやり取りする取引方法です。
先物取引では現物のやり取りがありますが、CFD取引は原資産(パラジウム、プラチナ先物)の価格を参照したチャートを利用して売買を行い、差益獲得を目的とします。
パラジウムやプラチナはコモディティ(商品)に分類され、商品CFDとして国内の証券会社やFX/CFD業者で取引が可能です。
商品CFDでは、最大20倍のレバレッジをかけることで資金効率を飛躍的に高めることができます。また、買いだけでなく売りからも取引に入れるため、パラジウムのように下落トレンドにある銘柄でもトレードチャンスがあります。
パラジウム・プラチナはいくらから取引できる?
■パラジウム(NYパラジウム先物):最小0.1ロットあたり・・・17,026円
■プラチナ(NYプラチナ先物):最小0.5ロットあたり・・・38,040円
※2024年11月1日時点の必要証拠金を掲載。必要証拠金は取引時の原資産価格によって変動します。
上記はパラジウム・プラチナのCFD取引に対応したIG証券の必要証拠金を掲載しています。先物取引と比べると少額資金から取引できるのもCFD取引のメリットです。
金や原油などのCFD取引に対応した業者は数多くありますが、パラジウム・プラチナのCFD取引に対応している業者はごく少数です。
以下では、パラジウム・プラチナのCFD取引に対応しているIG証券と商品先物取引に対応している証券会社を解説しているので、業者選びの参考としてご活用ください。
パラジウム・プラチナの現物/CFD対応のFX業者・証券会社を解説!
IG証券
1974年創業、イギリスに本拠地を構えるIG証券はパラジウムや金・銀といった貴金属の取引に対応した証券会社です。IG証券は全世界に30万人以上の顧客を持つ世界的な金融プロバイダーであり、取扱い銘柄が非常に豊富。
外国為替取引(FX)を始めとして、国内外株式・株価指数・オプション取引など多種多様な銘柄が取引可能です。特に、CFD銘柄は全部で17,000種類以上に対応。これだけの銘柄に対応しているのはIG証券の大きな魅力です。
もちろん、パラジウムやプラチナ、金、銀といった貴金属にも投資可能。取引の種類は商品CFD(期限なし)、商品CFD(先物)の2種類です。取引手数料は無料、1ロットの取引数量は無制限なので大口取引をされる方にも最適。
IG証券では貴金属以外のベースメタルも取扱いしており、アルミニウム、銅、鉛、ニッケル、亜鉛、鉄鉱石も取引可能です。その他にも、原油やガソリンといったエネルギー関連銘柄にコーン、小麦、コーヒーといった農産物関連にも対応しています。
IG証券はCFD営業収益、世界No.1(※)の実績があるFX会社。FXの本場イギリスで50年以上の歴史を持ち、知名度・実績ともにトップクラスの金融プロバイダーです。その一番の魅力の魅力はやはり圧倒的な取扱い銘柄の豊富さにあります。
パラジウムやプラチナといった貴金属のCFD取引をするならIG証券は非常に魅力的なラインナップを取り揃えています。デモトレードにも対応しているのでCFD取引が初めての方でも安心。「銘柄の豊富さでFX業者、証券会社を選びたい」という方はIG証券がおすすめです。
※IGグループの財務情報より(2022年10月時点、FXを除いた収益ベース)
楽天証券
国内ネット証券の中でもパラジウムの先物に投資できる数少ないネット証券会社が楽天証券です。楽天証券は国内外株式、ETF、FX、商品先物からNISAといった金融商品も取り扱う総合ネット証券。
楽天銀行で取扱いのある貴金属はパラジウム・金・銀、白金の4種類です。取引の種類は基本的に現物先物取引になります。
金・銀・プラチナに関しては現物積立投資にも対応しています。毎月1,000円から金やプラチナに積立投資をすることが可能。1,000円刻みで投資資金を自由に設定できるので、少額資金からでもスタート可能です。
その他の商品先物としてはゴム・一般大豆・とうもろこし・小豆など農作物を取扱いしています。国内のネット証券会社の中では多彩な銘柄に投資できるのが楽天証券の強みですね。
「楽天MT4CFD」「楽天CFD」のCFDサービスも提供開始
楽天証券では2種類のCFDサービスも提供を開始しました。FXで人気のMT4(メタトレーダー4)が使える「楽天MT4CFD」とスマホアプリ「iSPEED」が使える「楽天CFD」の2種類です。
楽天MT4CFDでは、高機能なMT4を使った本格的な相場分析に対応。楽天CFDでは株価指数と商品銘柄で豊富な取り扱いがあり、パラジウムやプラチナの取り扱いもあります。
先物取引、現物取引、CFD取引まで多彩な取引方法に対応しているのが楽天証券の大きな魅力です。さらに、楽天証券や楽天カードといった楽天経済圏のサービスも合わせて利用すればお得になるキャンペーンも。
「楽天の他のサービスをよく利用している」「パラジウム・プラチナの先物取引、CFD取引がしたい」という方は楽天証券をぜひチェックしてみてください。
楽天MT4CFD特集!スプレッドから取引時間、手数料まで徹底解説!
楽天証券は大手ネット証券の中でも国内商品取引所(TOCOM)に登録している先物業者です。そして、注目したいのが国内先物取引に特化したスマホアプリ「iSPEED CX」を配信している点。
楽天証券のCFDアプリでは東京商品取引所の板情報を見ながら先物取引が可能です。「スマホアプリでも国内先物取引がしたい」という方は楽天証券がおすすめ!
SBI証券
ネット証券老舗のSBI証券では、現物のスポット取引にて金・銀・プラチナの取引が可能です。残念ながらパラジウムの取扱いはありませんが、コストを抑えて現物取引できるのがSBI証券の魅力。
SBI証券の金・銀・プラチナ取引では買付手数料が2.2%、売却手数料は不要。年会費や現物の保管料もすべて無料なので取引コストを抑えられます。ただし、取引にはスプレッドがあるのでその点はご注意ください。
金・銀・プラチナといった貴金属は実物資産なので価値がゼロになることはありません。災害や金融危機といった非常時には株式や債券よりも実物資産である金・銀・プラチナに資金が流れる傾向にあります。
株式や債券と組み合わせることでポートフォリオのリスク分散効果も期待できます。また、SBI証券では「金額指定で1,000円」「数量指定で1g」からの少額投資にも対応。積立取引でコツコツと貯めていけば日々の価格変動リスクをヘッジしながら資産形成が可能です。
さらに、一定数量に達した貴金属地金は現物転換請求で自宅まで配送してもらうこともできます。実物の金や銀を手元で保管できるのは大きな魅力ですよね。CFD取引と平行して実物資産の金・銀・プラチナにも投資されたい方はSBI証券が要チェック。
くりっく株365にて「プラチナETF」の取り扱いがスタートしました。くりっく株365はFX/CFD業者が提供する店頭取引とは異なる取引所取引のサービスです。
完全マーケットメイク方式と呼ばれる売買方法を採用し、レート配信は取引参加者の需給によって決定します。提示された価格から最も高い買い価格(買気配)と最も安い売り価格(売気配)を取引所のシステムが自動的に合成し配信する仕組みです。
くりっく株365は透明性の高いレート配信や取引時間の長さなど独自のメリットがたくさんあります。別記事でも詳しく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
パラジウムってどんな貴金属?
パラジウムはプラチナと同じ白金族に属する貴金属で生産量が金よりも少なく希少価値の高い金属になります。
パラジウムの用途としては主に自動車の排気ガス触媒に利用されており、プラチナからパラジウムに需要が移っていることが高騰の大きな要因です。
その他にも、パラジウムは宝飾品に利用されています。プラチナの宝飾品は強度を高めるためパラジウムとの合金で作られることが多く、プラチナのリングに「Pt900」と刻印があるものはプラチナ90%パラジウム10%の合金という意味です。
パラジウムの主な生産国はロシアと南アフリカの2カ国で、世界の年間総供給量の約40%はロシアが占めています。したがって、ロシアや南アフリカの政情不安や暴動、ストライキといった報道で価格に影響が出る場合があります。
パラジウムは金・銀・白金と同じように実物資産として投資家の間でも注目されており、短期トレードから長期投資まで幅広い層のトレーダーが投資対象としている銘柄です。
プラチナの概要
金や銀と並ぶ貴金属の1つがプラチナです。プラチナといえばアクセサリーを思い浮かべる方も多いかと思いますが、プラチナの用途は多岐にわたります。
産業分野ではパラジウムと同様、自動車の排気ガス触媒や自動車に使う燃料電池、パソコンのハードディスクにも利用されます。
その他にも医療分野ではペースメーカーや抗がん剤の一部に利用されたり万年筆のペン先にまで活用されます。
プラチナの需給バランスとしては産業用が約60%、宝飾用が約25%、その他投資用が約15%です。供給源は主に南アフリカからの鉱山生産が7割を占めます。後の約3割はロシア、ジンバブエ、カナダから生産されています。
工業需要の動向とeFuelに注目
大きな流れで見ると自動車用触媒の需要がパラジウムに流れていますが、一部の自動車メーカーでは高騰しすぎたパラジウムではなくプラチナに戻す動きがある点には要注目です。
また、欧州ではカーボンニュートラル政策(炭素中立策)が推進されており、二酸化炭素と水素を合成した新しい燃料(eFuel)の研究が進んでいます。
このeFuelではプラチナなどの化石燃料を一定量配合することが想定されているため今後もプラチナの需要は一定程度、担保されるという見方もあります。
長期目線で見た場合、高騰しているパラジウムよりも安値で仕込めるプラチナに今のうちに投資しておくというのも1つの方法です。パラジウム、プラチナの相場動向はお互いに相関しているため総合的に判断していただければと思います。